日本の頑固親父が『グラン・トリノ』を語る
【ワーナー】4月15日(水)、新宿にて、『グラン・トリノ』の試写会が行われ、クリント・イーストウッド演じる主役の老人の性格にちなんで、日本の頑固親父代表として、徳光和夫さんと鳥越俊太郎さんによるティーチインが行われました。
お二人は大ベテランではありますが、徳光さんは「あまり慣れないことで。普段私は視聴率10%前後の番組を担当していますが、今日は視聴率が100%なので、若干緊張の面持ちです」、鳥越さんは「フラッシュが眩しいね。取材するのには慣れてるけど取材されるのには慣れてない」と、やや緊張気味の様子でした。
『グラン・トリノ』は、クリント・イーストウッドがモン族の少年と出会うことで、78歳にしてチェンジしていく映画。徳光さんは「人も変われるけど世界も変われる。この映画はアメリカの抱えている社会問題にも通じる」、鳥越さんは「深くて引き出しがいっぱいある映画。白人と黒人の対立はアメリカではオバマ大統領が実現したので無くなったように見えるが、心の中には依然としてある。映画の中にもこの問題はある」と解説しました。
この映画はクリント・イーストウッドの映画としては最高のオープニングを記録していますが、二人はそんなクリント・イーストウッドのことを、敬意を込めて「大根役者」と呼びました。鳥越さんは「イーストウッドは演技をしない人。顔の表情が変わらないのに、物凄く存在感がある。日本の三船敏郎みたいな人」だと大絶賛。『パーフェクト・ワールド』など、イーストウッドの映画を引き合いに出して、彼の人間的な魅力について語っていました。
『グラン・トリノ』は、4月25日(土)丸の内ピカデリーほか全国ロードショー。
2009/04/20 7:18