伊藤淳史『フィッシュストーリー』ライブを成功させる

ライブ中の逆鱗

【ショウゲート】3月9日(月)、渋谷にて、『フィッシュストーリー』から誕生したパンク・バンド<逆鱗(げきりん)>のライブ付き試写会が行われました。<逆鱗>は映画の中に登場する伊藤淳史さんがリーダーのバンドです。先日<逆鱗>はCDデビューを果たしました。

この日のイベントに来た人は、かなりラッキーだったのではないでしょうか。というのも、第一部では映画『フィッシュストーリー』を誰よりも早く鑑賞できて、第二部では主演の濱田岳さんと多部未華子さん、監督の中村義洋さん、『フィッシュストーリー』を「3月にして早くも私の今年のベスト1」と言うLiLiCoさんのトークショーが見られて、第三部では伊藤淳史さんの<逆鱗>のライブまで見られたのですから。そして最後には司会もスタッフさえも予想していなかった斉藤和義さんの飛び入り参加。こんなに贅沢なイベント、そう滅多に見られるものじゃありませんよ。映画のテーマと重なりますが、このイベントに参加した人にとっては、これが何かしら人生に影響を与えると信じます。それは主演の伊藤淳史さんにとっても言えることだったのではないでしょうか。

ちょうどこの日、ニュースで伊藤淳史さんの弟、隆大さんが8日遺体で見つかったことが報道されたばかりでした。伊藤さんは目に涙を浮かべながら「個人的なことですが、皆さんにはご心配をおかけして本当に申し訳ありません。映画と同じように、この曲が色々な人につながって、世界が変わっていったらいいなと思います。これから生まれてくる人たちと、天国にいる人に僕たちの思いを伝えるためにこれ以上ない力で弾きます」と挨拶をして”FISH STORY”を演奏しました。実は伊藤さんはこの日のリハーサルを欠席しており、イベント直前に予定されていた囲みインタビューも中止していたのですが、ライブでは不幸を乗り越えて本物のロック魂を見せてくれました。その勇姿は本当に感動的なものでした。

濱田岳、多部未華子
第二部のトークショーより、濱田岳さんと多部未華子さん。濱田さんは「僕の共演者で一番印象に残っているのは車です」といっていましたが、一生懸命に愛車を磨くシーンをまるごと監督にカットされたことには不満を漏らしていました。多部さんは「私は<逆鱗>メンバーが焼きそばを食べながら喋るシーンが、”仲間だな”というシーンで、いいなと思いました」とコメント。多部さんは別のイベントでも<逆鱗>メンバーを褒めていたので、バンドが本当に羨ましかったんでしょうね。共演した森山未來さんについては「ストイックにアクションを練習していてすごい」と言っていました。

シャウトする高良健吾
最初は歌謡曲ぽい出だしですが、途中から突然パンクに。観客は全員総立ち。スピーカーが割れるくらいの大音量でした。

伊藤淳史
<逆鱗>は「ギターよりもベースの音の方がでかい」系のバンドですな。真似ごとではなく自然体でロックしていました。実は、マスコミ席ではイベント前の待ち時間の間、無知なマスコミ連中に陰でやたらと「『電車男』の人」と呼ばれていた伊藤さんです。このライブを見れば、伊藤さんに対するイメージも思い直してくれたことでしょう。

大川内利充
ギターの大川内利充さん。大川内さんは本当のミュージシャンですが、「こんなに大勢の客の前で演奏したのは初めて」と興奮していました。伊藤さんとトークのやりとりが面白くて、意外とコントもいけそうかも。

高良健吾
ボーカルの高良健吾さん。もちろんクチパクではありません。普段はとても優しい声で喋る高良さんですが、ライブでは激しくシャウトしまくってました。伊藤さんがMCを担当していたので、高良さんは歌っていないときはとても無口でしたが、そこがまたかっこよかったです。

ステージ写真
演奏終了。いやぁ、熱かった。拍手喝采です。とても俳優の集まりとは思えません。昔から存在していたようなバンドでした。これも斉藤和義さんの力ですかね。

斉藤和義、中村義洋監督
監督もまさかここまですごいバンドになっちゃうとは思わなかったかも。飛び入りで応援にかけつけてくれた斉藤和義さんも「最高でした。イエーイ」と祝福しました。ちなみに、斉藤さんの手がけたエンディングテーマ"Summer Days"も名曲なのでよろしく。

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フィナーレ
フィッシュストーリー』は3月20日(金・祝)より渋谷シネクイント、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー。

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2009/03/10 7:19

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