『花の生涯〜梅蘭芳〜』レオン・ライとチャン・ツィイーが来日
【角川】2月25日(水)、新宿ピカデリーにて、『花の生涯〜梅蘭芳(メイ・ランファン)〜』の特別試写会が行われ、レオン・ライ、チャン・ツィイー、安藤政信が登壇した。
本作はベルリン国際映画祭ではコンペティション部門に出品した。安藤は「海外の映画祭でコンペティションに参加したのは初めてで、ベルリンに滞在中は高揚感があった」と話していたが、チャン・ツィイーとレオン・ライは10年前にそれぞれ『初恋のきた道』、『ラヴソング』でベルリン映画祭を経験住み。ツィイーは「ベルリンは何か特別な感じがした。というのもベルリンはとても寒かったから」、レオン・ライは「ツィイーの美しいイブニングドレスを見られたのがよかった。ベルリンでは安藤さんとドイツビールで乾杯した」と話していた。
女形を演じたレオン・ライは、「映画を出演する過程において、中国のエンターテイメント産業はどのようにして発展し、生まれたのかを学んだ。日々勉強し、努力し、監督から沢山のことを学ぶことができた」と語った。
男形を演じたツィイーは「私の演じた女性は歴史上に本当に存在した人。私は歩き方から何まで色々なことを勉強した。演技が短くてがっかりする人がいるかもしれないけれども、たった2分の演技でも私自身は一生懸命練習をしたので気にいっていただけたら嬉しい。愛情の表現は純潔で壮烈で感動的なもの。セリフから感動することができる。そういう意味では、芝居の量が多いかどうかは問題ではなく、小さな役でもこれを通じて新しい表現形式を見つけることができれば役者としては幸せ」と語り、その落ち着いたたたずまいは、大女優の風格すら感じさせた。
映画の中で実際に中国語のセリフを喋る安藤は「チェン・カイコーの作品はよくみていたが、出る側になるとは思わなかった。以前から海外の作品にどんどん挑戦していきたいと思っていたし、役者として成長する良い機会だったので、ぜひ出たいと思った。言葉の面でも苦労することがあったが、心血をそそいで映画に参加した。中国では吹き替えは当たり前のように使われているが、自分の声として伝えたいと思ったので、中国語については本当に努力した」とコメント。役作りへの熱意の強さが伝わってくるようであった。
その言葉を受けて、レオン・ライは「私も安藤さんの気持ちがわかる。韓国の映画に出たとき、言葉がわからず、ジェスチャーを通して交流したことがあった。だから、安藤さんと初めて会ったとき、早速食事に誘った。安藤さんは役柄、セリフについてよく理解していたので映画ではうまくいった。安藤さんは本当の芸術家だと思う」と讃えると、ツィイーも「私自身も日本で鈴木清順監督のところで2カ月間撮影して、母国以外の言葉を用いて演技することがどんなに大変か痛感した。安藤さんの演技はすごくよかったので、引き続き中国語で共演したい」と賛同した。
最後にツィイーは「日本が米国のアカデミー賞を2つ受賞して、同じアジア人として嬉しい。こんなに素晴らしいことはない」と祝福の言葉で舞台挨拶を締めくくった。
『花の生涯〜梅蘭芳〜』はアスミック・エース、角川エンタテインメントの配給で、3月7日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー。
2009/03/02 3:05