『マンマ・ミーア！』ノリノリのメリル・ストリープ
【東宝東和】1月22日（木）、六本木にて、『マンマ・ミーア！』のメリル・ストリープ来日記者会見が行われました。
この日のゲストはメリル・ストリープたった一人だけというのに、マスコミはパンク状態。今回は『マイ・ルーム』以来12年ぶりの来日ということもあって、大女優みたさにマスコミが300人も殺到しました。
メリルは会場に訪れるなり、バックに流れているABBAの曲にあわせて踊ってみせました。もうノリノリです。席につくと、会場に集まったマスコミを見て「あらまあ。人がいっぱい」とびっくりしていました。
『マンマ・ミーア！』は同名の舞台ミュージカルの映画化。ポップスターABBAの名曲が劇中使われています。メリルは9.11の直後に『マンマ・ミーア！』を見て元気づけられて以来このミュージカルの大ファンだったそうで、この作品の出演依頼が来たときは「ABBAの歌は全曲歌えるから」と大喜びでOKしたそうです。撮影も本当に楽しかったらしく、毎日ABBAの曲がガンガン大音量でかかっていて、いつも歌って踊って「もうギャラなんていらない」と思ったほどだそうです。
メリルはすべて吹き替え無し。本当に自分で歌っています。「私のことを完璧主義者だと思っている人がいるけど、そんなことはないんです。この作品では、私はメリル・ストリープのままでいいと言われました。私みたいな中年の女性がうまく歌って踊れる必要はないんですから、中年の女性なら中年の女性なりの歌と踊りが見せられればいいかなと思いました。誰だって音楽を聴いていると体が勝手に動いちゃうでしょ。その楽しさが伝わってくるんじゃないかな」とメリルが言うように、他の映画にないメリルの自由奔放さが感じられる映画になっています。共演のピアース・ブロスナンもどうやら歌はあまりうまくなかったらしいのですが、「私はピアースの歌は大好きですよ。だって私の夫の歌声にそっくりですもの」と笑っていました。ヘタでも楽しければそれでいいというわけですね。
メリルは終始おっとりした口調で、にこにこ笑顔で話していましたが、この会見の後、アカデミー賞のノミネーションが発表され、作品は違いますが見事今年も主演女優賞にノミネートされました。候補になることすら困難なこの世界で、メリルは毎年常連のように軽々と候補になっているわけですからすごいです。会見ではもちろんアカデミー賞についての質問もありましたが、メリルはただ一言お茶目な顔をして「I hope.」と返しただけでした。さすがはハリウッドの大女優です。
『マンマ・ミーア！』は1月30日（金）より、日劇1ほか全国ロードショー。
2009/01/26 12:27
