成海璃子がブラックコメディに挑戦『罪とか罰とか』
【東京テアトル】11月20日(木)、新橋にて、『罪とか罰とか』の完成披露試写会があり、主演の成海璃子さんと、ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)監督が舞台挨拶をしました。
『罪とか罰とか』は、KERA監督の劇場用映画第3作。16歳の天才少女・成海璃子さんがコメディ映画に初挑戦しました。といってもただのコメディではなくて、手が込んだ極上のブラックコメディです。
KERA監督が「これまでに宣伝の仕方のモデルケースがなくて、売り方がまったくわからないんです」と語ってくれたように、まさにこれまでの日本映画になかった新しいタイプの「変な映画」がここに生まれたと言えます。
表現するなら、頭のネジが一本ふっとんだような映画です。断っておくと、決して綺麗な映画じゃありません。他人の不幸を笑うような、そんなブラックユーモアの塊です。ねちねちしていて、ここで笑うと不謹慎なんだけど笑ってしまう。成海さんは「演じていてコメディとは思わなかった」と言っていました。これは見る人を選ぶのではないかと思いますが、構成などはしっかりと組まれていて、犯罪映画としてのダイナミズムも楽しめるものになっています。
出演者も豪華。なんと行定勲監督も出ちゃってます。麻生久美子さん他、ビッグネームの役者たちがチョイ役で突然出てくるので、そういう意外さ、発見も含めて楽しんでもらいたいですね。
本作で成海さんは冴えないグラビアアイドルを演じています。自分では「笑うのが得意じゃないからグラビアには向いていない」といっていましたが、映画の中では体当たりで笑わせてくれます。KERA監督も「成海璃子の魅力満載の映画になっています」とイチオシしていましたが、まさにこれは彼女の魅力あっての映画ではないかと思います。
『罪とか罰とか』は2009年春シネマライズ、テアトル新宿他全国順次公開。
2008/11/24 3:34