高良結香さんが本場ブロードウェイ仕込みの歌声を披露
【ショウゲート】7月9日(水)新橋にて、『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』の完成披露試写会があり、本場ブロードウェイミュージカル「コーラスライン」の出演者の中で唯一人の日本人である高良結香さんが沖縄からかけつけ、舞台挨拶しました。
「コーラスライン」は舞台オーディションに参加する若手ダンサーだちのドラマを描いたブロードウェイミュージカル。1975年に初演され、トニー賞9部門に輝きました。以来1990年まで上演するというロングラン記録を立てたのですが、これが2006年にリバイバルされることになり、その舞台裏にカメラが入りました。その映像を1本の映画にまとめたものが、ドキュメンタリー映画『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』になります。
「コーラスライン」はオーディションについて描いたミュージカルですが、この映画ではオーディションそのものをドキュメンタリーにしちゃってるところがうまいですね。「コーラスライン」では8つの採用枠をかけてライバル達と争いながら、念願のダンサーになるまでのドラマが描かれましたが、『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』もそれと同じで、少ない採用枠をかけてライバル達と争いながら、念願のダンサーになるまで、実際のオーディション風景がドラマティックに映し出されます。これぞまさに本物の「コーラスライン」ですね。
映画を見ていると、時々自分が審査員になったような気持ちで見せられたりします。同じ役をかけて複数のダンサーが争うわけですが、「うーむ、この人はいまいちだ」「うーむ、この人はうまいぞ」と思っていたら、本当にうまいと思っていた人が合格したりして、そういう側面からも映画を共感できるようにうまく作り込まれている作品になっています。審査員の姿もよく捉えてあって、演技の後の審査員のコメントが説得力があってわかりやすく、なかなか聞かせます。
アメリカンドリームを体現した高良結香さんも、映画の中では新米から始まっていて、審査員からアメリカ人じゃないことと英語の発音が悪いことなどが指摘されるのですが、それだけのハンデがありながらも見事オーディションを勝ち抜く様が劇的に捉えられていました。
この日、高良さんは本場ブロードウェイ仕込みの歌声を披露し、「この映画は、夢を持っている人なら誰にでも重なるものがあると思います。皆さんは一人一人が特別なんです。私は背が低いと言われても、アジア人だと言われても、自分のことを信じてがんばりました。皆さんも自分を信じて夢を実現させてください」と明るい笑顔でエールを送りました。
『ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢』は今秋、新宿ピカデリー、Bunkamuraル・シネマほかにてロードショー
2008/07/11 18:31