あしたの私のつくり方
2007/日本/97分
出演:成海璃子 前田敦子 高岡蒼甫 近藤芳正 奥貫薫 田口トモロヲ 石原真理子 石原良純 柄本時生 桜田通 柳英里沙
監督:市川準
製作:佐藤直樹、安永義郎、渡辺純一、大塚徹哉、富田裕、亀山慶二
プロデューサー:角田豊、川上竜生、細谷まどか
企画:椋樹弘尚、藤巻直哉
原作:真戸香
脚本:細谷まどか
撮影:鈴木一博
美術:山口修
編集:三條知生
音楽:佐々木友理
主題歌:シュノーケル
助監督:山田敏久
(データベース登録者:kira)
偏差値:56.4 レビューを書く
揺れ動く心 [80点]
「大人になった少女たちに見てほしい物語があります」これがこの映画のキャッチコピーであるが、少女だけでなく大人になった少年が見ても彼女たちの揺れ動く心はよく伝わってくる。
本当の自分をさらけ出す勇気がなく、他人に嫌われないよう偽りの自分を演じている少女を若手女優の注目株である成海璃子が好演している。
彼女は小学6年生から中学生、高校生と演じているが、髪形と服装を変えるだけでその年齢に見えるから不思議である。
男女を問わず思春期には誰もが多かれ少なかれ同じような経験をしていたのではないだろうか。
その迷える心情を女子高生の必須アイテムとなっている携帯電話のメールの形を借りて表しているのが何とも今風である。
彼女のメール相手や同級生たちの素人っぽい演技もかえって自然で物語にリアリティーを感じさせている。
違和感があるとすれば両親役の石原真理子と石原良純の2人に女子高生の親としての匂いみたいなものをあまり感じなかったことで、これは映画以外の媒体でこの2人をよく見かけるからだろうか。
監督は今年9月に59才の若さで亡くなった市川準で、こういった柔らかい作品では実にいい味を出しており、好きな監督だっただけにその早すぎる逝去が残念でならない。
2008/11/19 22:34
kira
トラックバックはこちらのアドレスから受付しています。トラックバックについて