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Diva
1981/フランス/118分
出演:ウィルヘルメニア・フェルナンデス フレデリック・アンドレイ リシャール・ボーランジェ チュイ・アン・リュー アニー・ロマン 
監督:ジャン=ジャック・ベネックス
製作:セルジュ・シルベルマン
原作:ドラコルタ
脚本:ジャン=ジャック・ベネックス、ジャン・ヴァン=アム
撮影:フィリップ・ルースロ
音楽:ウラディミール・コスマ

(データベース登録者:frost

偏差値:63.0 レビューを書く

その美しさが鮮明に残ります [95点]

80年代フランス映画の代表格となった”BBC”の一角、ジャン・ジャック・ベネックスの長編デビュー作。(BBC→ベッソン、ベネックス、カラックス)。

とにかく、画と音楽が抜群という評判通り、これはホントに素晴らしい。冒頭のシンシア・ホーキンスのアリア(ワリー)を聞くだけでもうクラクラ。

絶対にレコーディングしない彼女の歌を盗み撮りした主人公ジュールが帰る部屋のインテリアにも驚かされます。さすが、ヌーベル・バーグの批判者ベネックス。写実性などクソ食らえのサイケなデフォルメが印象的。

しかし奇を衒うだけではない、早朝のパリの絵画のような美しさや、白いシトロエンが街の黒、緑の森、夜の青、朝焼けの赤、と多彩な色の中を走る映像など、特に映像面でのセンスとこだわりは天下一品。一度見たら、素晴らしい音楽が耳に残り、映像美が忘れられない。

2008/11/03 02:44

frost

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