ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


シャッター

Shutter
2008/アメリカ/FOX
出演:ジョシュア・ジャクソン レイチェル・テイラー デヴィッド・デンマン 奥菜恵 
監督:落合正幸
http://movies.foxjapan.com/shutter/

偏差値:--.- レビューを書く 読者レビュー(0) 予告を見る

奥菜恵 衝撃のハリウッドデビュー
落合正幸(「感染」「催眠」)、一瀬隆重(「リング」「呪怨」)−世界に誇る
日本の才能が結集し、ハリウッドで仕掛けた[罠]
新たな恐怖“スピリチュアル・スリラー”を体感せよ


 写真に写った不気味な白いモヤ。ファインダー越しに目に飛び込んでくる女性。物言わぬ“彼女”の存在は現実か、幻か? そして“彼女”は、いったい何を伝えようとしているのか!?
 全米で公開されるや初登場でトップ3にランクインするスマッシュ・ヒットを記録。“スピリチュアル・スリラー”というかつてないタイプの作品として注目を集めた『シャッター』が、いよいよ日本上陸!アメリカが驚愕・戦慄した衝撃の事実が、ついにここに明かされる。
 ストーリーは、ニューヨークで行われている華やかな結婚パーティーで幕を開ける。幸せに包まれた新郎のカメラマン、ベンと新妻ジェーン。ベンの仕事を兼ねて、彼らはハネムーンで日本を訪れた。しかし夜の山道で、彼らは路上に不意に現われた女性を轢いてしまう。慌てて車を降りるも、奇妙なことに彼女の姿は忽然と消え去っていた。その日から彼らは奇妙な現象に見舞われるようになる。彼らの撮った写真に写る白いモヤ、神経を逆なでするような風の音、ベンの体の不調、そしてたびたび目の前に姿を現わす“あの時の”女性。ベンが仕事に追われている間に、異国の地で孤独をつのらせながらも、ジェーンは真相を探るべく手を尽くしていた。白いモヤは、常に写真のバックの同じ建物、同じ階の位置からあふれ出ているように見える。その謎を探るうちに明らかになる、“めぐみ”と呼ばれる女性の存在。そして、ついに起こる凄惨な事件。一途な恋に破れた彼女の復讐の念が招く惨劇はベンとジェーンを否応なしに巻き込み、やがて予想だにしない結末へ……。
 霊が映るスピリチュアル・フォト(心霊写真)の身も凍るほどの不気味さ、得体の知れないものへの恐怖、意外な過去が明らかになる謎解きミステリー、そして復讐という形でしか体現できなかった身を裂かれるほど切なく悲劇的なロマンス。これらの多彩なエッセンスが絡まり合ってスリリングなドラマは進行する。サスペンスフルな展開と、スタイリッシュかつショッキングなビジュアルの融合。緊張感が目を釘づけにし、心の闇が見えてくる意外な結末まで目が離せない。人間の内面に深く切り込んだストーリーは、まさにスピリチュアル・スリラーの呼び名にふさわしい。また、オール日本ロケを行なったハリウッド作品という点も、特筆すべきだろう。東京や箱根などの日本的な風景により、そこでしか醸し出せないムードが活かされ、なおかつハリウッド映画ならではの歯切れのよいリズムが保たれている点こそが、この映画しか出せないオリジナリティとなっている。わかりやすいショック・ビジュアルが先立つアメリカン・ホラーや、怪談的な要素が優先されるジャパニーズ・ホラーとはひと味違うハイブリッドな魅力が、そこには確かに息づいているのだ。
 俳優陣は日米からキャスティングされているが、注目すべきは何と言っても奥菜恵の熱演だ。物語のキーパーソン、めぐみに扮した彼女はセリフが少ないながらも、謎や情念、切なさを見事に体現し、全米の観客を震え上がらせ、また同情を誘った。その圧倒的な存在感は、堂々たるハリウッド・デビューと呼んで差し支えないだろう。一方、ハリウッドからはTVシリーズ「ドーソンズ・クリーク」でおなじみのジョシュア・ジャクソンと、『トランスフォーマー』の注目女優レイチェル・テイラーの若手コンビが、不条理な事件に見舞われる新婚夫婦ベンとジェーン役で出演。恐怖や焦燥、探究心を体現してみせる彼らの好演は観客の心を引きつけ、未知の世界へと誘う。この他、日本からは宮崎美子や山本圭といった演技派が出演。ドラマに独特の空気を与えるベテランならではの妙技は見逃せない。
 監督も日本の才能が抜擢された。テレビ界で辣腕ぶりを発揮し、『パラサイト・イヴ』で映画に進出した落合正幸の起用。日本で大きな話題となった『感染』がアメリカでも公開され、ハリウッドでも注目を浴びていた彼が、本作でも現代性を敏感にとらえたドラマ作りの手腕を遺憾なく発揮。さらに製作総指揮に『ジャンパー』等を手がけた大物プロデューサー、アーノン・ミルチャン。そして製作には『リング』『呪怨』の大ヒットにより、ハリウッドが最も注目する日本人の1人と言われる一瀬隆重と、リメイク版『ザ・リング』を手がけたロイ・リーという、まさしく鉄壁の布陣となった。この気鋭のジャパニーズ・クリエイターたちを中心とした一流のスタッフ、キャストが一丸となった結果、言葉の壁を超え、また挑戦することを恐れず、これまでにない斬新な作品を生み出した。

9/6(土) お台場シネマメディアージュ他 全国ロードショー