P.S. I Love You
2007/アメリカ/ムービーアイ=東宝東和/126分
出演:ヒラリー・スワンク ジェラルド・バトラー キャシー・ベイツ リサ・クドロー ジーナ・ガーション ハリー・コニックJr.
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
http://www.psiloveyou.jp/
制作陣のスキルの高さが出たのか [74点]
このレビューはネタバレを含みます
『プラダを着た悪魔』を観て以来
「あんな名作をあんな宣伝しやがって…」
という思いも手伝って(馬鹿にして映画館で観なかった)
『プラダを着た悪魔』に関連する人たちが作った映画は
興味がなくても観ておこう
と心に誓ったのだけれど
『幸せになるための27のドレス』も『マーリー』
も、残念なことにいまいちだった…。
(どっちかというと『幸せになる~』のほうがよかったかな)
で、『P.S.アイラヴユー』なんだけれど
これは『プラダ~』までとは言えないが
まあまあ良作だったような気がする。
“かわいいヒラリー・スワンク”は、なんとなく
ビバヒルを彷彿とさせる感じもする(笑)
でもこのかわいいスワンクはだいぶ激情的で気が強い。だけども、やっぱりなんとなくいい感じに平凡だ。
で、私がグっときたのは、終盤ホリー(スワンク)が
母親のところに悲しみを吐き出しに行ったシーン。
ホリーが父親のことや、自分の気持ちや夫を失った苦しさを、本当の意味で素直に吐き出すあのシーンは泣けた…。
夫ジュリーからの最後の手紙にあった
「君に愛されたことでぼくは変われた」
みたいな部分は、愛とは何か? みたいなことの
真髄をついているんではなかろうかと感動して
自分もそんなふうに誰かを愛せているんだろうか
愛せたことがあるだろうかと
ちょっと考えさせられた。
まとまりのない感想になってしまったが
とりあえず、中盤グダグダしそうになったり
最後ホリーの仕事のちょっとしたエピソードが
「そんなにうまくいくかよ」
とツッコミたくなる点を引いても
よいラブストーリーの部類に入るような気がした。
夫を亡くした女性が立ち直るまでの紆余曲折は
それなりに丁寧に描かれているような気がする。
脚本『~27のドレス』、監督『マーリー』、制作陣『P.S.アイラヴユー』
とすると、原作と脚本と監督とスタッフ
やはりすべてがバランスよく揃った時に
秀逸な作品が作られるのだなと、再認識させられた。
しかし、こんな話をセレブが書けるとは…
ちょっと意外だ。
2009/06/04 21:25