赤い河
Red River
1948/アメリカ/133分
出演:ジョン・ウェイン モンゴメリー・クリフト ウォルター・ブレナン ジョン・アイアランド ジョーン・ドルー ハリー・ケリー
監督:ハワード・ホークス
製作:ハワード・ホークス
原作:ボーデン・チェイス
脚本:ボーデン・チェイス/チャールズ・シュニー
撮影:ラッセル・ハーラン
音楽:ディミトリ・ティオムキン
(データベース登録者:frost)
偏差値:59.0 レビューを書く
ハワード・ホークスが描く”親父越え” [85点] [参考:1]
※ネタバレを含むレビューです。
男を撮らせては天下一品のハワード・ホークス。今回の男のテーマは「親父越え」。
親父越えのオヤジは存在がでかければでかいほどドラマチックになるわけですが、筋金入りの西部の男ダンソン(ジョン・ウェイン)は、甘いことは一切言いません。誰であっても問答無用の絶対服従。わが子のように育てたマシュー(モンゴメリー・クリフト)であっても同じこと。誰よりも意志が強く、誰よりも仕事に熱心。仕事に命すら賭けているがゆえに、誰の言うことも絶対聞かないという典型的な頑固一徹のオヤジをジョン・ウェインが好演しています。
そんな超ワンマン親父を越えなければいけないマシュー(モンゴメリー・クリフト)は大変ですが、こちらもタダ者ではない。銃も仕事も超一流の才能。しかし、銃がうまい、仕事の段取りに抜かりないというだけでは親父越えはできません。必要なのは誰にも文句を言わせない”実績”。マシューはダンソンとのトラブルを経て結局最後には圧倒的な実績を上げ、親父を超えるための最後の”儀式”を迎えます。すなわちダンソンとの壮絶な殴り合い。
こういう男と男の関係というか、人間と人間の関係はお互いに一歩も引かない強い意志を持っているからすばらしいものになるのだなぁとつくづく感じました。現在ではなかなかこういうストレートさは受け入れられないのかもしれませんが。やはり父は強くあらねばいかんとこぶしを握りなおす機会になりました。
2008/05/07 22:44 (2008/05/08 12:03修正)
frost
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