2006/日本
出演:深津絵里 寺尾聰 齋藤隆成 吉岡秀隆 浅丘ルリ子
監督:小泉堯史
(データベース登録者:ちりつも)
偏差値:58.3 レビューを書く
博士の愛した数式 [80点] [参考:1]
このレビューはネタバレを含みます
交通事故による脳の障害で記憶が80分しか持たない元数学者「博士」と、若いシングルマザーの家政婦とその10歳の息子との心のふれあいを、美しい数式と共に描いた作品だ。
数にはいろんな名前がついていて(素数、階乗数とか)数学が嫌いな私でも、こんな博士から数学を教わったら楽しくなるかも?って思う。
博士は記憶が80分しか持たないので、同じことを何回も質問する、家政婦と息子は「さっき、いいましたよ」という言葉は絶対に言わないようにしようと決めた。
記憶っていうのは凄くあいまいだと思う。
私もモノ忘れが多くて、相手に同じことを聞いてしまって「前にも同じこといったよ」って指摘をよく受ける。
その度に、自分の物忘れに対しての劣等感を感じてしまって、相手に対して「恐怖心」を抱くことがある。
それを快く許してくれる人と、ひどく注意する人がいる。
相手の反応で、私はその人の性格を把握する。
そして、キツく指摘する人とか、たまに会う人には凄く気を使うようになってしまう。
博士と家政婦とその子供の3人には、いつも「今」という記憶しかつながりがない。
博士が80分たったら、忘れてしまうからだ。
けれど、博士は本当に全く記憶を忘れてしまうのだろうか?
確かに記憶は忘れてしまったとしても、いつもいつも笑顔で優しく接してくれる、その人たちの心と体のぬくもりは、博士は忘れていない、無意識の中に記憶している、覚えている、そんな気がしてしまう。
静かな映画だけど、見ていてすごくあったかい気持になった。
2008/04/28 21:09
ちりつも
>Kiraさん
すみません。コメント今、気がつきました。
博士の記憶、私も2人のことは覚えていると思いました。
この映画は本当に心が温かくなる。
よい映画だと思います。(*^_^*)
ちりつも (09/06/22 19:34)
博士の記憶は80分しか持たないはずなのに、杏子とルートのことは覚えているような気がしました。
彼女たちの優しさが博士の心や細胞の中に自然に染み込んだのかも知れません。
そんな人と人のつながりの大切さを感じさせてくれる映画でしたね。
kira (09/06/16 21:34)