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John Carter
2012/アメリカ/ディズニー/133分
出演:テイラー・キッチュ リン・コリンズ サマンサ・モートン マーク・ストロング キーラン・ハインズ ドミニク・ウェスト ジェームズ・ピュアフォイ ウィレム・デフォー 
監督:アンドリュー・スタントン
原作:エドガー・ライス・バローズ
http://www.disney.co.jp/johncarter/

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これぞスペースオペラ [90点]

「バトルシップ」の主演テイラー・キッチュまさかの同時期公開の主演2作目ですが、古典SF好きなら本作の方がその世界観に浸ることができるではないでしょうか。

原作はE・R・バローズの傑作SF「火星のプリンセス」で、最近のリアルすぎるVFXに食傷気味だった私が、現代のVFXの力を借りて蘇った古典SFの世界に最初から最後までハマってしまいました。

こんなにSF映画の世界観に浸ったのは「スター・ウォーズ」(もちろん旧3部作の方ですが)以来で、古典SFが現代のVFXの力で蘇ったというより、現代のVFXがようやく古典SFの世界を映像化できるようになったといったところでしょうか。

E・R・バローズ自身が映画の語り部として登場し、叔父のジョン・カーターが遺した日記に書かれている未知の惑星バルスーム(原作が「火星のプリンセス」なのでもちろんそこは火星です)で叔父が体験した驚くべき冒険の数々を知るのですが、その奇想天外さは100年前に発表されたSFならではの面白さがあります。

古典SFですが、古臭さはなく、むしろ今のメカメカ細々したSF映画にはない、これぞスペースオペラと言える醍醐味を堪能することができます。

ただタイトルの「ジョン・カーター」は何とかならなかったものでしょうか。「バトルシップ」だとタイトルだけで観たくなりますが、「ジョン・カーター」だと、誰?どんな話?「火星のプリンセス」か。じゃあ観てみようとなったのでここは邦題で一捻りしてほしかったですね。

2時間13分とやや長めですが、最初から最後まで(文字通り最後まで)、久々にスペースオペラの世界を堪能できる傑作です。

2012/07/02 08:12

kira

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