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はやぶさ 遥かなる帰還

2012/日本/東映/136分
出演:渡辺謙 江口洋介 夏川結衣 小澤征悦 中村ゆり 吉岡秀隆 石橋蓮司 藤竜也 山崎努 嶋田久作 近藤芳正 蟹江一平 笠兼三 橋本一郎 宮下裕治 増田修一朗 永倉大輔 長嶋一茂 モロ師岡 ピエール瀧 
監督:瀧本智行
脚本:西岡琢也
原作:山根一眞
企画:坂上順、大澤善雄
製作:岡田裕介、加藤進、早河洋
撮影:阪本善尚
音楽:辻井伸行
http://www.hayabusa2012.jp

偏差値:58.6 レビューを書く

日本の技術者はあきらめない [85点] [参考:1]

小惑星探査機『はやぶさ』を題材にした実写映画は『はやぶさ/HAYABUSA』に続いてこれが2作目になります。

このあと『おかえり、はやぶさ』も公開されますが、いくら昨年話題になった題材でもこれだけ続くと観る前から食傷気味になり前作は観に行きませんでした。

本作も観る予定はなかったのですが、観に行った映画の上映まで時間が開いてしまったので半分時間つぶしのつもりでチケットを買ったところ、これが意外と熱くなれる作品で、食わず嫌いはいかんなと反省しました。

小惑星探査機『はやぶさ』が何をしたのかについてはテレビ等で何度も取り上げられていたので今さら詳しく書く必要はないと思います。

この作品では小惑星『イトカワ』からの世界初のサンプルリターンの偉業を成し遂げた『はやぶさ』の開発から帰還までを裏から支えた日本の技術者の底力を目の当たりにすることができます。

機械が苦手な私でも本作を観るとエンジニアかプログラマーになれば良かったと思ったくらいですから、この作品を観て将来エンジニアなどの仕事を志す子供が増えたのではないでしょうか。

主演の渡辺謙はこれまでの熱く強い男ではなく、頭はいいけど偏屈で口の悪いちょっと変わり者の学者をクールに熱演しています。

モデルになった学者先生が実際にそんな感じだったそうで、これを今の渡辺謙の調子で演じられたら作品そのものがやたら熱くなりすぎたでしょうから、ちょうどいい塩梅だったのではないでしょうか。

また渡辺謙が抑えた演技をした分、共演の江口洋介や吉岡秀隆などの男と男の意地をかけた熱いやり取りが生きていたように思います。
ただが切羽詰まった時に吉岡秀隆出す声が『ALWAYS 三丁目の夕日』の茶川に聞こえたのには笑ってしまいましたが。

欲を言えは、思うような成果を出せないJAXAに対し財務省から予算の確保が厳しいという場面は、あの蓮舫民主党議員本人を出演させた事業仕訳の場面でJAXAの予算をバッサリ切り捨てたところを入れて欲しかったですね(笑)

長引く不況や大震災によって打ちのめされた日本ですが、小惑星探査機『はやぶさ』による世界初の偉業を支え続けた名もなき大勢の技術者の姿を借りて、日本人はどんな苦難にも決して諦めないことを世に問うた作品だったのではないでしょうか。

2012/04/09 15:01

kira

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