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127時間

2010/アメリカ・イギリス/20世紀フォックス=ギャガ/94分
出演:ジェームズ・フランコ 
監督:ダニー・ボイル
http://127movie.jp/

偏差値:59.0 レビューを書く 読者レビュー(3)

生きて帰りたい。 その想いが下した究極の<決断>─。
断崖に挟まれた一人の青年。なぜ、死の恐怖に直面し、絶望の底まで落ちたはずの男を描いた映画に、人々は〈生きる力〉をもらったのか─?
彼の“勇気”が世界に感動を与えた、奇跡の実話!
 
2008年、国境を越えて熱狂的に愛された『スラムドッグ$ミリオネア』で、
アカデミー賞8部門に輝いたダニー・ボイル監督の待望の最新作『127時間』が、遂に完成した。伝えられたストーリーは、断崖に右腕を挟まれ、動けなくなった男の実話という、残酷な結末を予想させる設定だ。ところが、各国の映画祭で上映され、全米でも公開されるや否や、全世界のマスコミが続々と発信したのは、衝撃的な作品に寄せられたとはとても思えない、数々のコメントだった。「生命力に満ち溢れた作品」「希望とユーモアが生きる力をくれる」「これほど勇気づけられる作品は無い」など、生きる喜びを与えられたことを称える、明るく力強い賛辞ばかりなのだ。
 なぜ、目前に迫る死におびえ、過酷な運命に絶望したはずの男を描いた映画に、人々は生きる力をもらったのか─?

 誰にでも、人生のターニング・ポイントは、必ずやってくる。アーロン・ラルストンの場合、それは自分の庭のように慣れ親しんだユタ州、ブルー・ジョン・キャニオンでの出来事だった。いつものように一人で、ロッククライミングを楽しんでいた時、落石に右腕を挟まれ、身動きが取れなくなってしまったのだ。助けを求める叫び声は、無人の荒野に虚しく呑み込まれていく。アーロンは持てる知恵と経験を総動員して岩を撤去する様々な方法にチャレンジするが、岩はピクリとも動かない。自分勝手に生きてきたアーロンは、親にも友人にも行き先を告げていなく、捜索隊が駆けつける可能性もない。
 岩に運命を決められた瞬間から、生命の限界を迎えるまでの127時間、アーロンは驚くべき激動の“人生”を体験する。そして、ついに彼は〈決断〉する。谷底で激しく求めた“新たな人生”を生きるために─。
 様々な国の、色々な人種の、バラバラな世代の人々がアーロンから受け取ったのは、何がなんでも“生きたい”という情熱。それが、彼に想像もつかないパワーを発揮させ、観る者に全身が歓喜するような、希望と感動を与えてくれるのだ。

 本年度アカデミー賞6部門にノミネートされた後も、賞レースでの勢いが衰えることを知らない本作は、今も受賞&ノミネート記録を更新し続けている。なかでも、主演のジェームズ・フランコの演技への評価は、日々高まるばかりだ。何でも自分の力で出来ると信じ、他人はもちろん、家族や恋人とも深く交わらずに生きてきたアーロン。自己中心ではあるが、アウトドア・ライフを愛する開放的な陽気さと、孤独を友とするクールな一面をあわせ持つ魅力的な青年だ。だが、落石という一瞬の運命によって、27年の人生で取りこぼして来た、数々の小さな幸せに気付くアーロン。そしてそれは、シチュエーションは違っても、いつ私たちの人生に起こるかもしれない“運命の瞬間”なのだ。
 この人生のすべてが127時間に詰まった、素晴らしい実話を完全映像化するために、脚本のサイモン・ビューフォイ、撮影のアンソニー・ドッド・マントル、音楽のA・R・ラフマーンら、『スラムドッグ$ミリオネア』チームが再び集まった。
 2011年、『127時間』を体験して、命の強さと美しさを感じてほしい。もっともっと、生きることを貪欲に楽しむために─。



STORY

水曜日、アーロンは〈決断〉した。
谷底で激しく求めた“新たな人生”を生きるために—。

金曜の夜、アーロン(ジェームズ・フランコ)は、ロッククライミングを楽しむため、ブルー・ジョン・キャニオンに向け、独り出発した。だが、運命の瞬間が彼に襲いかかる。落石に右腕を挟まれ、谷底から一歩も動けなくなったのだ。助けを求める叫び声は無人の荒野にむなしく呑み込まれ、持てる知恵と経験を総動員して岩を撤去しようとするが、ピクリとも動かない。死を目前にして初めて自分の人生と向き合うアーロン。自分勝手に生き、決して心を開かなかった。両親にも、友達にも、恋人にも─。衰弱した身体を引き裂くように襲いかかる後悔、そして湧き上がる命への情熱。生きたい。生き直したい!そして、生命の限界を超えた127時間後、遂に彼は〈決断〉する─。

6月18日(土)TOHOシネマズシャンテ、シネクイント他全国ロードショー

生きていることへの感謝の気持ち『127時間』

生きていることへの感謝の気持ち『127時間』

『127時間』は、断崖で岩に右腕を挟まれ、身動きが取れなくなった男の127時間を描く感動の実話。これをタレントの岡本夏生と安めぐみがPRした。