ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


ザ・タウン

The Town
2010/アメリカ/ワーナー・ブラザース映画/125分
出演:ベン・アフレック レベッカ・ホール ジョン・ハム ブレイク・ライヴリー ジェレミー・レナー 
監督:ベン・アフレック
http://www.thetownmovie.jp

偏差値:56.0 レビューを書く 読者レビュー(1)

銀行強盗が父から子へと受け継がれる街で、
宿命を生きるアウトローたち。
強盗グループのリーダーと人質女性──
結ばれてはならない二人の出会いが引き寄せた
衝撃の結末とは?

アメリカで強盗犯罪が一番多い街ボストンの一角、チャールズタウン。“タウン”と呼ばれるこの吹きだまりで生まれ育ったダグ(ベン・アフレック)は、銀行強盗グループのリーダーだ。彼が率いるのは、ターゲットの警備員の経歴・家族・身長体重まで調べ上げ、侵入・逃走経路を秒単位で計算し、犯行現場には証拠となる痕跡を服の繊維一本すら残さない、完璧なプロ集団だ。
 ところが、その日の銀行襲撃で、予定外の事態が発生する。無音警報の発令に焦った仲間のジェム(ジェレミー・レナー)が、女性支店長のクレア(レベッカ・ホール)を人質に取ったのだ。逃走に成功した4人はクレアを解放するが、奪った免許証から彼女がタウンの住民だと知ったジェムは、彼女の口を封じようと考える。兄弟同然に育ったジェムの残忍で無謀な一面に振り回されてきたダグは、彼女が何を見たかを探る役を買って出る。
 クレアは、すでに充分すぎるほど怯えていた。FBIに喋ったらレイプして殺すと脅され、コインランドリーでシャツの血のしみを見ただけで、甦る恐怖に涙が止まらない。クレアを尾行していたダグは、そんな彼女に優しく声をかけ、お茶に誘う。クレアは目の前の男が犯人だと気づかないばかりか、思いやりとユーモアに満ちた言葉で励ましてくれるダグに好意さえ抱く。ダグもまた、タウンの外から来たクレアの、洗練された知性とピュアな心に惹かれてゆく。
 父親は終身刑、母親は6歳の時に家出、つかみかけたプロ・ホッケー選手になる夢に破れ、ジェムの妹で元恋人のクリスタ(ブレイク・ライブリー)と愛のない関係を続けていたダグにとって、クレアとの恋は最後の希望だった。ダグはクレアと共に、新しい人生に踏み出すことを切望する。
 しかし、タウンがそれを許さなかった。銃を突きつけてでも止めようとするジェム。強盗グループの黒幕である花屋のファーギー(ピート・ポスルスウェイト)は、クレアに危害を加えると脅す。さらにFBI特別捜査官フローリー(ジョン・ハム)は綿密な捜査を積み重ね、あと一歩のところまでダグに迫っていた。
 クレアを守るために、ファーギーに持ちかけられたタウン史上最大の犯罪〈レッドソックスのスタジアム襲撃〉に向かうダグ。最後と決めた仕事をやり遂げ、タウンの連中を出し抜こうとするダグを待ち受ける、衝撃の運命とは──?

2011年2月5日 全国ロードショー