2010/日本/100分
出演:小柳友 濱田龍臣 土屋太鳳 ベンガル きたろう 平泉成 宮野真守 緑川光 宮迫博之 石坂浩二
監督:アベ ユーイチ
脚本:アベ ユーイチ、音楽:川井憲次、主題歌:GIRL NEXT DOOR
(データベース登録者:kira)
偏差値:56.4 レビューを書く
大人の子供心をくすぐる作品 [80点]
このレビューはネタバレを含みます
ウルトラセブンの息子『ウルトラマンゼロ』と悪のウルトラマン『ベリアル』との戦いを描いた劇場版の第2作目です。
観客のほとんどが子供で大人はその保護者がちらほらとする中に大人1人でチケットを買い劇場に入るのには勇気がいりました(笑)
ウルトラの星にもダークサイドに堕ちた悪のウルトラマンがいるとの発想がいいですね。ウルトラマンは正義のヒーローとインプットされている頭にベリアルの出現は衝撃でした。
前作はこのベリアル率いる100体のウルトラ怪獣とウルトラマンゼロを中心とするウルトラファミリーが光の国の存亡をかけて戦うもので、昭和ウルトラシリーズで育った者には100体もの懐かしい怪獣が観られただけで満足な作品でした。
そして本作、今度はどんな怪獣が暴れまくるのかと楽しみにしていたら、出てくるのは同じ形のロボットばかり。うーんちょっと残念と思った時に一瞬流れたウルトラシリーズとは違う音楽。そしてベリアルの部下にウルトラシリーズではない特撮ヒーローものに出ていた怪獣が…。
映画の冒頭ベリアルが攻撃するのは光の国とは別の宇宙にある銀河系の中の惑星エスメラルダで、そこを守るヒーローの名前は『ミラーナイト』
名前や姿は違っていても明らかに『ミラーマン』が元ネタなのが嬉しかったですね。
ベリアルを倒すためその銀河系にやってきたウルトラマンゼロは惑星アヌーに住む青年ランとその弟ナオそして惑星エスメラルダのエメラダ姫と出会ったり、ベリアルに反抗する3人組の炎の海賊が登場したりと子供向けの展開でストーリーは進みますが、CGやミニチュアを駆使した特撮はなかなかの迫力でした。
この炎の海賊には用心棒がいて『グレンファイヤー』と名乗っていましたが持っている武器はファイヤースティックで、同じく特撮ヒーローの『ファイヤーマン』が元ネタだったのには興奮しました。
またラン、ナオ、エメラダ姫が乗る宇宙船ジャンバード号は見るからにロボットになりそうな形でしたが、ついに映画の後半ウルトラマンゼロたちの危機を救うため、エメラダ姫のパワーとナオ少年の叫び声で巨大ロボットに変形するのですが、その叫び声は予想どおり『ジャンファイト!』
巨大ロボットは『ジャンボット』と名乗っていましたが、これも特撮ヒーローの『ジャンボーグA』が元ネタで、思いもよらず懐かしい3大特撮ヒーローが登場したのには大人であることを忘れて興奮度はMAXになりました(笑)
ウルトラマンゼロはこの3人と協力してパワーアップしたベリアルと最後の決戦に挑むのですが、派手な特撮に分かりやすいストーリー、そしてウルトラシリーズとはまた別の懐かしい3大特撮ヒーローを思い出させる演出は『SPACE BATTLESHIP ヤマト』以上に面白かったですね。
懐かしの3大特撮ヒーローが昔のテレビシリーズのままの名前と姿で登場していなかったのが残念ですが、本作で初めて3大ヒーローを観ただろう周りのチビッコに『おじさんはこの元ネタを知っているんだぞ』と大人げない優越感を持ちながら楽しめた作品でした。
2011/01/07 00:15