Whip It
2010/アメリカ/ギャガ/112分
出演:エレン・ペイジ マーシャ・ゲイ・ハーデン ダニエル・スターン ジュリエット・ルイス
監督:ドリュー・バリモア
http://roller-girls.gaga.ne.jp/
名監督誕生!この才能を埋もれさせてはならない [93点]
何かとバッドガールのイメージのあるドリュー・バリモアだが、最近では映画プロデューサーとしての顔として評価が高まっている。ついに彼女も本作で監督デビューとなったが、これが監督第一作とは思えない、奔放にして手堅いほどに正統派の生命力に溢れた傑作になっている。
揺れ動く少女の青春を描いたスポーツ映画としての脚本も見事だが、ところどころで、演出のうまさに思わず「うまい」と声が出たほど。映画としてのコマ割りの技術力には脱帽するばかりだ。
エレン・ペイジ他、キャスティングも申し分がない。両親に隠れてスケートに明け暮れるエレン・ペイジは本当に可愛いけれど、久しぶりにスクリーンで見た敵役のジュリエット・ルイスも憎めない愛くるしさ。そして『ミスト』のマーシャ・ゲイ・ハーデンのお母さんと『ホーム・アローン』のダニエル・スターンのお父さんというかなりマニアックなキャスティングだが、この両親が本当にいい役で、見終わったあとも気持ちの良い余韻が残った。
ドリュー・バリモア。これは将来が楽しみだ。なかなか女性監督は世間から認められていないが、僕はペニー・マーシャル、ジリアン・アームストロング以来の名監督誕生だと思った。
2011/03/26 22:50