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The Hurt Locker
2008/アメリカ/ブロードメディア・スタジオ/131分
出演:ジェレミー・レナー アンソニー・マッキー ブライアン・ジェラティ レイフ・ファインズ ガイ・ピアース デヴィッド・モース 
監督:キャスリン・ビグロー
http://hurtlocker.jp/

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ポータブルDVDによる車内鑑賞レビュー [85点]

このレビューはネタバレを含みます

今作は、冒頭に掲げた言葉、  「戦争は麻薬である」  を

    セミマクロな  “ヴィジュアル・インパクト”  や
    おぞましい   “ストーリー・インパクト”   を駆使して

                                    多重的に訴えてきました。

そして、苛立ちを覚えた

    「 “無駄な時間” を 時間を掛けて描く 」   ことや
      ヌルイ と感じてしまった展開         こそが


【 ( 「戦争は麻薬である」 ことを訴求する ) 今作自体が、
                          観る者のモラルを壊していく 劇薬 】
 
                                              であったことを、


                深く、 にぶく、 訴えてきたのです。



このように、戦争の異常さを 「体感的」 に鑑賞者の精神に植込むという側面においては、

        比類のない映像作品だった。
                               と、評価を致します。




映画史における 戦争モノ をステロタイプに言ってしまうと

■ 第二次世界大戦は、

       “華やかな勝利”  に沸き立って

「史上最大の作戦」 「ナバロンの要塞」 「バルジ大作戦」 などの、戦争スペクタクル というジャンルを創出。 愛国心を煽って、高揚感をもたらしました。

  ( しかし、 1953年 の段階で  第2次世界大戦の戦勝国でありながら、
    軍隊内のモラル崩壊を訴求してきた 「地上より永遠に」 という先駆的な
   作品があったことを追記しておきます。 )


■ ベトナム戦争は

       “泥沼の末の撤退”  の汚辱を受けて

「ディアハンター」 や 「地獄の黙示録」 「プラトーン」 等のビッグネームによって
阿鼻叫喚の中での “精神崩壊” が盛んに訴求されました。


■ この流れを汲んで今作が捉えた、イラク戦争映画というものは

      “戦争後の、自爆をも視野に入れたテロ攻撃”
                              を受けての
     
       “自我の変質” や “性格の急変”
                              という


              「 人格変容 」
                              
                              が訴求された。
                                       と受け取ったのです。





制限文字数では語り切れず。完成版はこちら


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2013/03/31 15:45

マーク・レスター

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