カミュなんて知らない

私も知らない [87点]

カミュの『異邦人』読んどけばよかったな…と思った。

私は基本小さな頃から邦画をあまり観ていなくて、どういう作品が邦画に増えてるのか、過去にあったのか、そういう知識が断然足りないのだけれど
「この作品、邦画っぽくないな」
という感慨を持った。ヨーロッパ系の作品みたいな匂いがするのだ。

監督がゴダールを好きな映画監督に挙げてるって話に
「ああ、わかるわかる、そうだよね」
と頷けるのは私だけではないはず。
映画の中にもいろんな映画の作品の名前が出てくるから、観ればこの監督ってそーゆーの好きなんだろうなーという想像は容易にできるんだけど。


残念なことに私はゴダールもトリュフォーもカラックスもあんまり好きではない…というか、ちょっと理解ができない人間なので、そういう点が裏目に出たのか
「ちょっと鼻につく映画」
という思いを最終的に抱いてしまった…。
（キシェロフスキは好きなんだけどなぁ…）

いや、「巧みだなぁ」と思う点は多くって、おもしろいし演出も独特だし、ストーリー展開もテンポも雰囲気も文句のつけようがないくらいで、クオリティはすごく高いと思うのに、なんっか、なんか、何かが足りない気が…した。
こう、胸に迫ってくるもんがないというか、上滑りだけして終わってしまったような…。
うーん、きっとこれは私が底の浅い人間だからなんだろう。作品は、すごいと思う。
もし私が女優だったら、絶対この監督の作品に出てみたいと思ってしまうだろう。

そのくらいいいんだけど、何がいったい合わないんだろうなぁ。
邦画としては、もしかしたらスマート過ぎるのかもしれない。

でも、オススメの作品として挙げたくなっちゃう作品の1本ではある。

2010/02/20 11:56

cathy

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