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2007/日本/ファントム・フィルム/112分
出演:佐藤江梨子 佐津川愛美 永瀬正敏 永作博美 上田耕一 土佐信道 山本浩司 
監督:吉田大八
脚本:吉田大八
撮影:阿藤正一、尾澤篤史
音楽:鈴木惣一朗
主題歌:チャットモンチー

偏差値:58.4 レビューを書く

佐藤江梨子のSな映画 [86点]

このレビューはネタバレを含みます

こういうダークな家族映画って、なかなかないので、ものすごく貴重じゃないかと。かなりいっちゃってる内容ですが、いずれも物の見事に決まっちゃってて、ある意味すごいですよこれは。はちゃめちゃだけど、なんか誰にでも通じるものがあるんですよね。そこが深いというか、考えさせるというか。

佐藤江梨子と佐津川愛美。僕が最も応援してる二人の女優が姉妹役で共演しているところが個人的にかなり嬉しいですね。二人ともかなり痛い役ですが、おそるべき才能の持ち主ですね。二人とも名女優です。姉が妹をかなりいじめるんですよね。これが本当にひどいいじめで、命の危険すら感じます。コメディ通り越してホラーですよこりゃ。これで色々な主演女優賞を取ったサトエリが無茶苦茶可愛いんですけど役の性格は最悪で、怖すぎです! いや、実は一番怖い人は違う人なんですが。

なんだか一番気の毒に思える永作博美もあの鈍感ぶりはある意味怖いし、あの不気味な人形はいったいなんだったんだ。サトエリと一緒に横で手紙をちぎってるシーンもなんか怖かった。この映画の中には友達にしたいと思える登場人物が一人もいないんですよね。唯一友達になれそうなのは山本浩司だけ? 山本浩司だけがあの中で一番まともな人に見えるので、出て来るとちょっとなんかほっとしました。というか、あんな形でだまされるなんて、男としてこんなに怖いことはなく、お気の毒なことで・・・。いやぁ、女は怖い。って、どんなまとめかたしてんだか。というか、それくらい奇妙な映画ですよ。これは。

2010/01/28 06:19

シネマガ管理人

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