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パチャママの贈りもの

2009/日本・アメリカ・ボリビア/ゼアリズエンタープライズ/102分
出演:クリスチャン・ワイグア ルイス・ママーニ ファニー・モスケス 
監督:松下俊文
http://www.pachamama-movie.com/

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南米ボリビアのアンデス高地・ウユニ塩湖を舞台に描く、雄大な自然と先住民の家族の素朴でやさしい生活の物語。

南米ボリビアのウユニ塩湖。果てしなく続く塩の大地。その堆積した塩を、黙々と切り取っている親子がいる。少年コンドリは、貧しいながら心ゆたかな日々を送っている。季節の移ろいとともに、彼にも変化が訪れた。祖母の死、友人の引っ越し。コンドリは父と初めて、リャマを連れて、塩キャラバンの旅ににでる。そしてーー。
NY在住の松下俊文が、ボリビアで6年の歳月をかけて撮った長編劇映画初監督作品。出演はボリビアに暮らすアンデス先住民、ケチュアの人々。ルスミラ・カルピオの“奇跡の歌声”と現地のフォルクローレに乗って、アンデスの笑顔と風がやってくる。

“パチャママ”は、インカ帝国の末裔、アンデス先住民の言葉で“母なる大地”のこと。少年コンドリはやがて大人になり、子どもに伝えていくだろう。誇りを持って生きること、自然と共生して日々を暮らすこと、家族や社会の一員であること、先祖からの知恵を大切にすること。そして、すべての恵みを与えてくれるパチャママへ感謝すること。
地球上に暮らす人々は、みな、そのように日々を営んできたはずである。「パチャママの贈りもの」は、私たちが失いかけている大切な何かを教えてくれる。