東のエデン 劇場版 I The King of Eden
2009/日本/アスミック・エース
出演:木村良平 早見沙織 宮内敦士 江口拓也 川原元幸 齋藤彩夏 斉藤貴美子 田谷隼 檜山修之 五十嵐麗 遊佐浩二 森田成一 玉川紗己子
監督:神山健治
キャラクター原案:羽海野チカ
音楽:川井憲次
http://www.juiz.jp
偏差値:60.7 レビューを書く
The King of Eden [90点]
※ネタバレを含むレビューです。
沢山の謎を残して終了したTVシリーズの完結編。しかし結論から言うと、すべての謎はⅡに持ち越しです。
ストーリーはNYでの滝沢と咲の再会と逃亡を主に、東のエデンメンバーのその後や再び始まったセレソン達を駆け引きをノンストップで描きつつ、すっかり使い古された表現だが、終わりの始まりを予感させながら、この映画は終わります。
派手なシーンがあるわけでもなく、どちらかと言えば、劇場版よりもTVスペシャルとした方が作風にも近い気がしますが、主人公とヒロインの逃亡劇というシチュエーションはどこかハリウッドのアクション映画っぽいので、そこにわざわざ劇場で公開する意味を持たせたと思います。決してお金的な物は絡んでない。
でも、やっぱり面白いです、これ。謎をちょっと明かしつつ、一番大切な所は続きを観てね。な構成が上手いし、ジュイスは可愛いし。そのセレソンによって、というか恐らく、依頼の傾向によって性格が変わっていくと思うんですけど、No.2とNo.6のジュイスは面白すぎる。この玉川さんの名演技を見ると、やっぱりアニメや映画の吹き替えはちゃんとした声優が声を当てるべきかと。
とにかく、それも含めてこの作品の一番面白い所は、現代日本と密接にリンクしている部分でしょう。
ニート問題や、ネット社会にありがちな匿名故に無責任な大勢の人達。劇場版では最近良く見かける、やたらと強気な被害者という要素にも触れて、最終的に誰が、どうやってこの国を正しい方向へと導くのか、すべてはParadise Lostへ続きます。公開が3月に伸びたのが実に恨めしい。
2009/12/01 18:27
ハローメロウ
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