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Cento Chiodi
2006/イタリア/クレストインターナショナル/94分
出演:ラズ・デガン ルーナ・ベンダンディ アミナ・シエド ミケーレ・ザッタラ ダミアーノ・スカイーニ フランコ・アンドレアーニ 
監督:エルマンノ・オルミ
http://po-gawa.net/

偏差値:53.8 レビューを書く

観るものにゆだねる作品 [70点] [参考:1]

『木靴の樹』や『聖なる酔っぱらいの伝説』のエルマンノ・オルミ監督が、自分自身にとって最後の劇映画という決意を込めて撮った作品。オルミ監督のこれまでの作品の中にはほとんど、多かれ少なかれ宗教・信仰的な色合いを持ち続けていたと思います。何とも穏やかで温かい気持ちにさせてくれる作品でした。物語に含まれる聖書からの引用も、心に浸透してきます。しかし短い中にもしっかりと私たちの心に訴えかけるメッセージ性があります。聖書に対して楔を打つということは宗教信仰を持たない誰が見ても非常に冒涜な事だと思います。そのショキングな出来事がサスペンスなのかと思わせるような始まりですが、その後は淡々と進んでいきます。信仰とは、人の幸せとは何か、オルミさんは答えを観客ひとり一人に投げかけゆだねる作品ではないでしょうか?

2009/07/29 09:45

こっこ

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