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2009/日本/東京テアトル/125分
出演:堺雅人 生瀬勝久 きたろう 高良健吾 西田尚美 豊原功補 
監督:沖田修一
脚本:沖田修一
原作:西村淳
音楽:阿部義晴
主題歌:ユニコーン
http://nankyoku-ryori.com

偏差値:58.9 レビューを書く 解説 予告を見る

観終わるとラーメンが食べたくなった [85点] [参考:2]

タイトルどおりこの作品の舞台は南極であるが、南極にもいろいろな場所があり、この映画で描かれているのは昭和基地から1000kmも離れ、標高は富士山よりも高い極寒の地にあるドームふじ基地である。

そこは南極なら誰もがいると思っているペンギンやアザラシはおろかウィルスさえも生きてはいけない地の果てである。

そしてこの映画はそんな場所に究極の単身赴任(未婚者を除く)をして1年数ヶ月をすごした8人の男たちのドラマである。

と書くと何やら「プロジェクトX」ぽいが、彼らの1日は日々の業務を終えたあとは全くの自由時間であり、この作品では主に自由時間を過ごす彼らにスポットを当てている。

自由時間と言っても周りはマイナス50度以下の雪と氷の世界のため、外に遊びに行くこともできず、ひたすら麻雀をするかビデオ鑑賞をするか酒を飲むかである。

そんな彼らの最大の楽しみは食べることであり、堺雅人が演じる調理担当の西村さんが数々の料理を作るのだが、それは彼らだけでなく観ているこちらの目も楽しませてくれる。

とにかくたくさんの料理が出てくるが、どんな料理が出てくるのかは映画を観てのお楽しみである。

特に食材の中から見つかった伊勢エビを堺雅人の反対を押し切って他の7人が全員一致である料理にしてもらうのだが、テーブルに並んだその料理の圧巻ぶりと7人の反応は爆笑必至である。

しかしそんなにたくさんの料理を出されても夜な夜なラーメンを盗み食いするものが続出し、滞在日数半ばでついにラーメンの在庫が尽きてしまうのだ。

それが発覚した時から彼らの様子が一変するのがまたおかしい。目は虚ろになり、仕事も手につかない。

きたろうが演じる隊長さんが思い詰めたようにポツリと言う「僕の体はラーメンでできてるんだ。」のセリフが傑作である。

誠にラーメンは日本にはなくてはならない国民食であることを実感させる軽くて重いセリフである。

またこの映画は食べることだけではなく、雪と氷以外には何もないマイナス50度以下の世界でも屋外で何とかして遊ぼうとする男たちの熱い思いと、離れて暮らす家族や恋人との絆の大切さを再認識させられた作品でもある。

映画を観た後、なぜだか無性にラーメンが食べたくなり、帰り道にあったラーメン屋に入ったのだが、ラーメンを食べながらきたろうのセリフを思い出しては1人でニヤニヤしてしまった。

久しぶりにほのぼのとしたいい映画を観た満足感と鑑賞後に食べたラーメンとでお腹が一杯になってしまった。

2009/10/01 21:42 (2009/10/02 14:11修正)

kira

参考になりましたか?

僕もこの映画を見た日はラーメンを食べて帰りました。本当これ傑作ですよね。

シネマガ管理人 (09/10/01 21:49)

管理人さんも鑑賞後にラーメンを食べてしまいましたか(笑)
この映画を観てると本当にラーメンが食べたくなりますよね。
「チャーシューなんかなくてもいい。麺とスープだけがあればいいの。」のセリフが泣かせてくれますね(笑)

kira (09/10/02 14:18)

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