ラスト・ブラッド
Blood The Last Vampire
2008/香港=フランス/アスミック・エース
出演:チョン・ジヒョン 小雪 アリソン・ミラー リーアム・カニンガム 倉田保昭
監督:クリス・ナオン
アクション監督:コーリー・ユン
脚本:クリス・チョウ
音楽:クリント・マンセル
http://lastblood.asmik-ace.co.jp
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セーラー服に日本刀で、人類の滅亡を阻止する少女が繰り広げる
壮絶なサバイバル・アクション誕生!
この手で、運命を斬り開く──!
少女の使命は、全ての悪の起源、オニゲンを倒すこと
世の中が混迷に陥る時、どこからともなく現れる者たちがいる。始まりは、400年前の戦乱の時代。大量に流された人の血によって、その数を増やした、オニと呼ばれる種族だ。歪んだ社会の中、人間たちの心の闇に静かに忍び寄り、人間社会に深く潜り込んでいくオニと人類の闘いは、時を超え、場所を変え、歴史の陰で絶え間なく続いていた。そして今、全てのオニを生み出し、その頂点に君臨する最も邪悪なオニゲンは、ついに人類を滅亡させるという、最後の勝負に出る。人類はカウンシルという名の秘密組織を創って対抗するが、オニゲンの強大な力の前には、もはや成す術もない。ただ一人の少女を除いては──。
少女の名はサヤ、16歳。セーラー服に、おさげの黒髪。可憐な外見とはうらはらに、赤く光る瞳が人間に化けたオニの正体を見抜くや、日本刀で一瞬にして斬り捨てる。オニゲンに父を殺されたサヤは、復讐だけが自らの使命だと信じ、一人孤独に生きてきた。そんな彼女の最大の武器にして最大の弱点は、オニとのハーフであること。常人離れの怪力を持ち、並外れた高速剣術も身につけたが、その心は自分の血に流れる汚れた欲望を恐れていた。
急激に増殖したオニを何百と斬り倒し、一歩また一歩、オニゲンに迫るサヤ。
だが、彼女はまだ知らない。オニゲンとの宿命の対決の果てに、さらに過酷な運命が待ちかまえていることを──。
明日が見えない混迷の現代が求める、新たなアクション・ヒロイン!
『トゥームレイダー』のララ・クロフト、『キル・ビル』のザ・ブライド、『バイオハザード』のアリス・アバーナシーに続く、アクション・ムービーの〈強く・切なく・美しい〉新たなるヒロインが誕生した! 人類の命運をかけて戦う、16歳の少女サヤ。彼女こそ、混迷の「今」を斬り開く〈勇気と力〉を私たちに与えてくれる、現代のアイコンだ。
サヤを演じるのは、『猟奇的な彼女』『僕の彼女を紹介します』のチョン・ジヒョン。クールな眼差しの下に隠す、愛を求める心を繊細に演じながら、初挑戦とは思えない激しい戦いを繰り広げる。圧倒的な迫力で見せる、アメリカ空軍関東基地でのオニの100人斬りは、アクション・ヒロインの限界に新たな地平を斬り開いた。オニゲンを演じるのは、日本が世界に誇る名女優の一人、『ラスト サムライ』の小雪。妖艶な美しさで心を惑わせ、指一本で楽しげに人を殺める、最強にして最凶のオニゲンを怪演。2大アジアン・ビューティの、誰も見たことのない顔に、息を呑まずにはいられない。
サヤの育ての親カトウには、アジアを代表するアクションスター、倉田保昭、サヤが初めて心を通わすアリスには、『セブンティーン・アゲイン』のアリソン・ミラー、カウンシルのマイケルには、アイルランドで高く評価されている『麦の穂をゆらす風』のリーアム・カニンガムが扮している。
原作は、2000年に劇場公開されたフルデジタルアニメーション『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(プロダクション I.G)。『イノセンス』の押井守が企画協力を務め、クエンティン・タランティーノ、ジェームズ・キャメロンなど世界の映像クリエイターたちから絶賛され、ハリウッドからの実写オファーが殺到した作品だ。
その独自の世界観を守りながら、エンタテインメント作品に結実させるために、『HERO』『グリーン・デスティニー』のプロデューサー、ビル・コンのもと、全世界から一流スタッフが集結した。監督はフランスの俊英、『キス・オブ・ザ・ドラゴン』のクリス・ナオン。アクション監督は、『レッド・クリフPartⅠ』のアクションを手掛け、『トランスポーター』のアクション監督も務めたコーリー・ユン。撮影は、アジアのトップカメラマンの一人、『カンフーハッスル』のプーン・ハンサン。音楽は、『ファウンテン 永遠に続く愛』で、ゴールデン・グローブ賞作曲賞にノミネートされたクリント・マンセル。
2009年、日本で生まれた傑作が、世界に命を吹き込まれ、新たなる伝説となる!
STORY
先が見えない混迷の時代を迎えた日本で、オニたちが暴れ始める。アメリカ空軍関東基地で、明らかにオニと思われる手口で、1週間に3人も殺されたのだ。オニ殲滅のために秘密裏に創られた組織カウンシルの頼みは、もはや一人の少女だけだ。彼女の名前はサヤ(チョン・ジヒョン)、16歳。父を殺したオニゲン(小雪)への復讐だけを目的に、たった一人で生きてきた。今は、利害が一致するカウンシルの協力を得て、オニの処刑人としての日々を送っている。
カウンシルのリーダー、マイケル(リーアム・カニンガム)は、サヤを基地内の高校に潜入させる。セーラー服に身を包み、黒髪を三つ編みにしたサヤは、どこから見ても可憐な転校生だ。しかし、女子生徒に化けた2匹のオニが、同じクラスのアリス(アリソン・ミラー)に襲い掛かるのを見つけるや、肩に担いだ黒筒から抜き出したギラリと輝く大振りの日本刀で、一瞬にして斬り捨てる。
オニ退治の後始末に、マイケルと部下のルーク(JJフェイルド)が駆けつける。CIAを名乗って、マッキー将軍とその部下を欺こうとするが、現場を目撃した将軍の娘アリスの証言も手伝って、将軍は彼らに疑念を抱く。
アリスは、二人の生徒に自分を襲わせようとした教師に真相を問いただそうと、彼の行きつけの店を訪ねる。教師の口からは、アリスが予想もしなかった真実が語られる。「本当の戦争とは、大昔から続く君の種族と私の種族の戦いだ。君たちの終わりの時は近い」
気づいた時には、まわりはオニの群れだった。必死で逃げるアリスを助けたのは、サヤだ。斬っても斬っても、あとから沸いてくるオニたちを、常人離れの怪力で投げ倒し、高速技の剣術を駆使して、傷つきながらも何百ものオニを斬り続けるサヤ。
何とかオニの群れを抜け出したサヤは、アリスを家に帰す。彼女が帰宅したその時、カウンシルを追及しすぎた将軍は、アリスの目の前でルークに撃ち殺されてしまう。もはや信用できるのは、サヤしかいない。本能でそう感じたアリスは、サヤのホテルを訪ねるが、追っ手はそこまで来ていた。
サヤもまた、父親を殺されたアリスにシンパシーを覚え、カウンシルとの関係を断ち切ることを決意し、アリスが運転する車で、山奥へと脱出する。戦いで深手を負って意識を失ったサヤに、自分の血を与えるアリス。彼女は気付いていた。サヤの獲物を見つけて赤く光る瞳には、自分とは違う血が流れていることに。サヤは、人間とオニとのハーフだった。彼女はいつも、自分の中に流れる汚れた血が、いつ解き放たれるかと怯えながら生きているのだ。
父亡き後、サヤを育て、剣術を教えてくれたカトウ(倉田保昭)の思い出をアリスに語るサヤ。彼女の父の家来だったカトウは、サヤを守るために命を落とす。カトウまでもオニに殺されたその日から、サヤの時間は止まった。自分の手でオニゲンを殺し、父の形見の刀で運命を斬り開かなければ、彼女は一歩も前へ進めないのだ。
「自分を疑わないで。あなたは心を持った人間よ」
初めて得た友の優しさを胸に、サヤは立ち上がる。
オニゲンは、もうそこまで来ている。
しかし、サヤは、まだ知らなかった。
オニゲンとの壮絶な戦いの先に、更なる過酷な宿命が待っていることを──。
5月29日(金)より、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー
チョン・ジヒョン、小雪『ラスト・ブラッド』ワールドプレミア開催
2009年5月27日(水)、SHIBUYA-AXにて、『ラスト・ブラッド』のワールドプレミアが行われ、主演のチョン・ジヒョンと、共演の小雪、倉田保昭、プロダクションI.G社長の石川光久が登壇した。