ピンクパンサー2
The Pink Panther 2
2009/アメリカ/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/91分
出演:スティーヴ・マーティン ジャン・レノ アルフレッド・モリーナ エミリー・モーティマー アイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン アンディ・ガルシア リリー・トムリン ジョン・クリース
監督:ハラルド・ズワルト
製作:スティーヴ・マーティン
脚本:スコット・ノイスタッター、マイケル・H・ウェバー、スティーヴ・マーティン
撮影:デニス・クロッサン
音楽:クリストフ・ベック
http://pinkpanther2.jp
あの有名なテーマ曲とともに、『ピンクパンサー』シリーズと、フランス警察のカリスマ迷警部ジャック・クルーゾーが、3年ぶりに帰ってきた!
本人はまったく意識していないのに、一歩動けば周囲に大騒動が巻き起こる。天才的なお騒がせ男、クルーゾー。彼のいるところには、いつだって騒動アリだ。そのダイナミックな破壊と混乱ぶりに、マスコミはこぞって「フランスの恥」とバッシングする。だが・・・独特な名推理(!?)により、難事件を解決してしまうから不思議。何とも憎めない警部殿なのだ。周囲の人々、ある意味犯罪者をも恐れさせるクルーゾーが、そのカリスマ性にふさわしく、世界各国の精鋭の捜査官を集めたドリームチームのリーダー格となり、大事件の解決に挑む。お騒がせ男のクルーゾーがリーダー格で大丈夫なのか?
クルーゾー役には、前作に引き続きスティーヴ・マーティン。故ピーター・セラーズの当たり役という難問を見事乗り越え、究極のボケと身体を張ったアクション・ギャグ、そしておしゃれでポップなセンスを加えた新たなクルーゾーを生み出した。『花嫁のパパ』シリーズや『サボテン・ブラザース』などでもおなじみのスーパースター・コメディアン、スティーヴ・マーティンが、とびきりの迷警部を再び演じてくれるのは嬉しいではないか!!
さて、マーティン扮するクルーゾーとドリームチームが追うのは、謎の怪盗トルネードだ。トルネードは、10年前に$2億5000万相当の財宝を盗み、突然盗みを止めたのだが、10年後の現在、理由不明のまま盗みを再開。それもイギリス、イタリア、日本とインターナショナルな動きで神出鬼没。ついにフランスが誇る、値段を付けられないほど高価なダイヤモンドの指輪「ピンクパンサー」に魔の手を伸ばしたのだ。クルーゾーとドリームチームは、「ピンクパンサー」をトルネードの魔の手から守ることができるのか?事態は意外な展開へと進み、クルーゾーはとんちんかんぶりを発揮させ、大爆笑とサスペンスのドラマを繰り広げていく。
クルーゾーとともに、ドリームチームを結成するのは、イタリア、イギリス、日本、エスニック系のとびっきりセクシーな美女の各捜査官に、フランス警察自慢の美人秘書がアシスタントとして同行する。イタリア代表を演じるのは、『オーシャンズ11』『オーシャンズ12』『オーシャンズ13』のカジノ王役でもあり、『ゴッドファーザー PART Ⅲ』でアカデミー助演男優賞にノミネートされたアンディ・ガルシア。ガルシア扮するイタリア代表はプレイボーイであり同行するフランス警察の美人秘書にセクハラなアプローチをする。ガルシアとしては意外なキャラとして驚くこと間違いなし。また、クルーゾーは、美人秘書に密かな想いを抱いていることから、イタリア代表と美人秘書とクルーゾーのスリリングな三角関係も見どころの一つだ。そして、恋の行方は、ラスト・シーンで、ピーター・セラーズのシリーズ版も含めて、シリーズ最大の「一大事件」になるから、胸ワクワクのお楽しみに!
イギリス代表は、『スバイダーマン2』の怪人ドック・オク役で強烈なインパクトを残した演技派アルフレッド・モリーナ。日本代表は、『硫黄島からの手紙』や『Herosヒーローズ』の準レギュラーとして売り出し中の日本人俳優、松崎悠希。エスニックな美人捜査官役には、インドを代表するエキゾティック・セクシー美女『ジーンズ 世界は2人のために』のアイシュワリヤー・ラーイ・バッチャン。
そして、フランス警察の中でクルーゾーの理解者として気もそぞろの同僚ポントン役は、前作に引き続き、おなじみ『グラン・ブルー』のジャン・レノ。美人秘書役も前作に引き、『マッチポイント』などのエミリー・モーティマーが可愛らしく演じている。新顔としては、ドレフュス役は前作のケヴィン・クラインに替わってジョン・クリース。モンティ・パイソンのメンバーでもあり、『ハリー・ポッター』シリーズの「ほとんど首なしニック」役などで知られている大物だ。クルーゾーの礼儀作法の教育係役に、『今宵フィッツジェラルド劇場で』の名コメディエンヌのリリー・トムリン。コメディ界の重鎮であるクリース、トムリン、そしてマーティンのコメディ界のスーパースターのやりとりは、大爆笑必至。このように『ピンクパンサー2』は、まさにオールスター・キャスト。オールスターのキャラと演技の競演も贅沢だ。このオールスターのそれぞれの持ち味を引き出して、テンポの良い演出ぶりを見せているのは、『エージェント・コーディ』などのオランダ出身の監督ハラルド・ズワルト。製作総指揮は、前作『ピンクパンサー』や『ナイト・ミュージアム』などの監督でもあるショーン・レヴィ。製作は、同じく前作『ピンクパンサー』や『TAXI NY』、『ジャスト・マリッジ』、『ビッグ・ダディ』など、コメディの大ヒット作を連発しているロバート・シモンズが担当している。暗いニュースばかりの今の世の中、このクルーゾー警部のハチャメチャで、思いっきり笑い飛ばしてもらいたい。
◎ストーリー
大英図書館、イタリアのトリノの教会、日本の京都で、最も貴重とされる所蔵品が次々と盗まれる。現場には「トルネード参上」と書かれたカードだけが残されていた。トルネードは、10年間で$2億5000万相当の財宝を盗み、突然盗みを止めたのだが、再び盗みを始めたのだ。そこで、各国の精鋭の捜査官を結集して、トルネード逮捕のためのドリームチームを結成することになる。
さてさて、フランスは誰が選ばれるのか・・・。フランス警察のドレフュス主任警部(ジョン・クリース)が呼びつけたのは、意外にもジャック・クルーゾー警部(スティーヴ・マーティン)。なんとドレフュスは、クルーゾーがドリームチームを率いて、フランスの宝であり、値段の付けられないほど高価なダイヤモンドの指輪「ピンクパンサー」をトルネードの魔の手から守ることを命じる。大感激したクルーゾーだったが、特殊監視システムの操作を誤り、ドレフュスの部屋を破壊してしまう。
クルーゾーは自分の理解者である同僚のジルベール・ポントン(ジャン・レノ)と、密かに想いを寄せる秘書のニコル(エミリー・モーティマー)に、最高の任務に就いたことを告げる。しかし、ポントンはクルーゾーがヘマをしないか心配でたまらない。
そんな時、「ピンクパンサー」がトルネードによって盗まれてしまった。捜査は急展開で、ドリームチームのメンバーがパリに集結。イタリアのビチェンゾ・ブランカレオーネ(アンディ・ガルシア)、イギリスのランダル・ペパリッジ(アルフレッド・モリーナ)、日本のケンジ・マツド(松崎悠希)、セクシー美女のソニア・ソランドレス(アイシュワリヤー・ラーイ)が、ドリームチームの顔ぶれだ。そして、ニコルも秘書として捜査に同行することになる。だが、リーダー格のクルーゾーはというと、ドレフュスがクルーゾーのために礼儀や言葉づかいの教育係としてまかせたベレンジャー(リリー・トムリン)を相手に一騒動。まったくもって先行きが不安。また、ビチェンゾがニコルに急接近。ニコルへのセクシーなアプローチに、クルーゾーは気が気でない。
捜査が進むに連れ、ローマの闇美術商人のアロンゾという男が浮上する。ドリームチームは、ローマへと飛び、アロンゾに会いに行く。またしても、クルーゾーは、アロンゾ邸で騒動を引き起こす。そんな中、トルネードはバチカン市国に侵入。まんまと教皇の指輪を盗んでしまう。おまけに、クルーゾーがバチカンでもハチャメチャぶりを見せたことから、マスコミは、クルーゾーを「ドリームチームの恥だ」と大バッシングする。そのため、クルーゾーは、ドリームチームのメンバーから外されそうになってしまった。
捜査が難航しているうちに、トルネードの正体ではないかと疑われていた宝石専門家のミリケンという男が自殺する。そして10年前、トルネードの残した血痕から採取していたDNAと、ミリケンのDNAが100 %一致したことから、ドリームチームを始め、警察関係者は、ミリケンがトルネードの正体であったと断定する。ドリームチームは大喜び。マスコミも、たった一人を除いて、ドリームチームの各メンバーの名捜査ぶりを絶賛する。クルーゾーだけは、「ドリームチームの恥」という汚名を着せられたまま・・・。
トルネードの正体が分かったということから、ドリームチームを称える祝賀会が開かれる。果たして、本当にミリケンがトルネードの正体だったのか? そんな中でクルーゾーは独自の推理をしていた。そして、事態は意外な方向へと進んでいく・・・。
4月11日(土)より、TOHOシネマズ 日劇 他にて全国ロードショー