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ウォッチメン

Watchmen
2009/アメリカ/パラマウント
出演:ジャッキー・アール・ヘイリー パトリック・ウィルソン ビリー・クラダップ マリン・アッカーマン マシュー・グード ジェフリー・ディーン・モーガン 
監督:ザック・スナイダー
製作総指揮:ハーバート・W・ゲインズ、トーマス・タル
製作:ローレンス・ゴードン、ロイド・レヴィン、デボラ・スナイダー
原作:デイヴ・ギボンズ
脚本:デイヴィッド・ヘイター、アレックス・ツェー
http://www.WATCHMEN-movie.jp/

偏差値:58.3 レビューを書く 解説

フルチンのスーパーヒーロー [76点]

※ネタバレを含むレビューです。
『300』、『ドーン・オブ・ザ・デッド』のザック・スナイダーが監督。

現在、『スパイダーマン』など、スーパーヒーロー映画が氾濫してますが、その中で、これは異彩を放つ作品ですね。通常のスーパーヒーローものと全然違うものを作ろうという努力は認めたいです。これほど政治的で、これほど非道で、これほど下品で、これほどエグイものは他にないでしょうから。

描き方としては往年のミステリー映画を参考にしている感じです。何人かヒーローが出て来ますが、どれもアンチヒーロー的なものばかり。暴力的な奴、尻軽な美女(このエロさ、なまなましすぎ)、狡猾な指導者。40年代〜60年代の髪型、ファッションがいかにもフィルムノワール風でたまりません。長年のブランクを経て完全復活を遂げたジャッキー・アール・ヘイリーが見事にハードボイルドな狂言回しの役を演じ切ってます。ヒーローなのに刑務所にぶちこまれたり、そこで他の囚人たちと殺し合ったり、ショッキングでグロテスクなのも面白いです。

時空を自由に操れる無敵の男がいて、こいつは太陽の表面も歩いたことがあるというから、おそらくこいつは映画史上最強のヒーローじゃないか。こいつがずっと素っ裸でフルチン姿だったのがある意味凄い(笑)。星の一生にくらべたら人生なんて些細なものだけど、それでも人生の出来事すべてが奇跡のようなものだと気付く。フルチン男の世界を悟ったようなセリフがなかなか聞かせます。

大勢ヒーローがいるが、一人一人価値観が違っているところがこの映画の面白いところ。何を正義というのか考える。悪人の脳天を何度も何度も包丁で叩き切るようなおっさんが自分を正義と言ったり、悪人をぐちゃぐちゃのミンチにするような大男が正義と言ったり、世界の主要都市を爆破するような男が正義と言ったりする。いやー、この過激さ、新鮮でした。

2009/12/09 04:18

シネマガ管理人

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これは面白い! [90点]

ヒーローの内面描いた作品は結構あると思うのですが、個々のヒーローの価値観の違いが上手く描かれてました。

見終わった後に、「本当の正義とは?平和とは?」ってなことを考えさせられました。そういう意味では、見終わった後の余韻は『セブン』に似ているところがあったかも。(内容は全然違いますけどね)

もちろんヒーロー映画らしいアクションシーンもたくさんあって、ホント満足。



上映時間が長い(2時間半くらい?)のが気にならなくて、ややグロいシーンを気にしない人なら、+5点。

何も考えずに楽しみたい、っていう人にはあまり合わないかも。

2009/03/29 01:16

スライム

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『ウォッチメン』オバマ大統領が舞台挨拶?

『ウォッチメン』オバマ大統領が舞台挨拶?

『ウォッチメン』のイベント試写会が2009年3月24日(火)、六本木で行われ、同作の宣伝隊長に任命されたスマイリーキクチ(37)と、デンジャラスのノッチ(43)、安田和博(41)がゲストで登場した。

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