ワルキューレ

ドイツ語が気が付くと英語に [89点] [参考:2]

賛否両論あるようですが、僕はこれはかなり面白い部類の映画だと思いました。久しぶりに硬派で骨太の戦争映画を見た気になりましたね。

ドイツ語のタイトルが気が付くと英語のタイトルになっていて、トム・クルーズのドイツ語が気が付くと英語にフェードしていく開巻から傑作の確信がありました。

政治家の暗殺を描いた実話といったら僕は「ジャッカルの日」を思い浮かべてしまいましたが、内容は全然違いました。「ジャッカルの日」が虎視眈々と狙って行くという感じならば、「ワルキューレ」はそれをやるしかないという、何かそういった緊迫感に押し潰されそうになりながらも、やらねばならぬというい使命感に燃える感じに胸が熱くなりました。

恐らく賛否両論に別れたのは、演出力のせいだと思います。カメラとか編集をとってしても、説明不足というか不親切なところが多く、物理的な配置関係など状況がわかりづらかったので。セリフも結構遠回しに話していることが多いので、ちょっと気を抜くと大事なセリフを喋っていたことを見落としてしまいます。結構集中力を要する映画だと思います。でもその分、がっつり映画を見た達成感のようなものを得られる重厚なサスペンス映画になっていると思いました。

実話なので、結果がわかっていてもやっぱりハラハラさせる。その手腕はさすがだと思いますね。本作は主に三部構成に分類できて、作戦決行以前の第一部、作戦決行進行中の第二部、作戦決行後の第三部。いずれも素晴らしい出来です。いざ決行の時を描いたシーンも惚れ惚れしますが、僕は暗殺に失敗してからを描く第三部が一番ハラハラしました。

キャスティングがいいですね。みんな見事に役にはまっています。トーマス・クレッチマンとかどこからみてもナチスの人に見えますもんね。映画ファンなら、これが物凄い豪華キャストだということは十分わかっているのですが、かなり地味なキャスティングなせいか、その豪華さがあざとくありません。それゆえにトム・クルーズの存在感が光って、かなりかっこいいです。見終わってからしばらくしてじわじわと来る映画ですね。

2009/06/18 23:51

シネマガ管理人

コメント2件

ヒトラーか。 [80点]

ドイツの歴史って、独裁政治のヒトラー！なんて、
サラッとしか勉強してないから
歴史の中身を良く知らないで見ました。

ドイツだけでなく、日本も数々起こった一揆。
たぶん、こんな感じなんだろうと。

最後まで観た感じだと、
日本でいうところの赤穂浪士？
なんて、思ってみたり（笑）

2009/04/23 23:47

tarako4

つまらない [0点]

この作品には、大変失望した。トムが、来日して、力をいれているのだが、内容がまったくつまらなかった。見る価値なし。

2009/04/22 11:07

terry

コメント1件

憂国の男たち [80点] [参考:1]

辛い作品である。なぜならヒトラーの最期は誰もが知っており、彼の暗殺計画を描いた作品であればその結末は観る前から分かっているからである。

だから本作はヒトラー暗殺計画の成否よりも、真に祖国を守るため強い志を持って命をかけて独裁者と戦った男たちの映画として観ることにした。

最大のヤマ場に至るまでに、トム・クルーズらの計画がばれそうになるくだりはいくつかあるが、意外と淡々と描かれているためかサスペンス映画としては観る側に与える胸に迫るような緊張感には欠けていたような気がした。

もっともこちらが物語の結末を知っているせいもあるのだろうが、監督もそれを分かって本作を撮っているのだから、史実を忘れさせるような緊迫感のある演出をしてもらいたかった気もする。

ただし目的は同じであっても軍人と政治家の考え方や行動力の違いからくる確執や決断力のない将軍などは十分に描かれており、いつの時代もこういった人間に翻弄される者たちがいるのだと感じた。（これは会社でも同じなのだが（笑））

本作は歴史的事実に基づいているとのことであるが、ブライアン・シンガー監督は今なぜこの作品を取ろうと思ったのであろうか。もしかしたら本作の独裁者に前アメリカ大統領の姿をダブらせる意図があったのかもしれない。（考えすぎか。）

本作を観ていたら「鷲は舞いおりた」を思い出してしまった。

これはマイケル・ケインが義の心を持ったドイツ軍の大佐を演じているのだが、そういえばロバート・デュバルがトム・クルーズと同じように片目と片腕を失った将校に扮していたように記憶しているが、シュタウフェンベルク大佐がモデルだったのだろうか。

2009/03/31 00:02

kira

トム・クルーズ『ワルキューレ』記者会見の全貌

2009年3月10日、六本木のホテルにて行われたトム・クルーズ主演『ワルキューレ』の記者会見の全貌をお届け。やっぱりトム・クルーズは別格のスターだった。

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