2008/日本/東宝
出演:金城武 松たか子 仲村トオル 國村隼 高島礼子 本郷奏多 今井悠貴 益岡徹 鹿賀丈史
監督:佐藤嗣麻子
http://www.k-20.jp/
偏差値:52.0 レビューを書く
アクション+特撮+笑い=お正月映画 [85点] [参考:1]
第二次世界大戦に突入せず、華族を中心とした繁栄を謳歌している日本、「K-20 怪人二十面相・伝」の舞台は現在とは別の歴史を歩む1949年の帝都東京である。
怪人二十面相の陰謀により、怪人二十面相として追われることになったサーカスの軽業師・遠藤平吉(金城武)が無実を晴らすために怪人二十面相を追いかけるが、この平吉が走る走る走る。
そして腕に仕込んだワイヤーで高いビルから飛び回る姿はスパイダーマンそのものであり、マントを翻しながら飛び降りる姿はバットマンそのものである。
架空の帝都東京を再現した特撮はダークな雰囲気がなかなかよく、子供向けの明智小五郎シリーズを全巻読破した時に感じた怪人二十面相がいた時代の雰囲気を上手く再現している。
華族の繁栄の陰で貧困に苦しむ人々の姿も描かれており、それが原因で「ダークナイト」のような展開もあるが、華族の子女・羽柴葉子(松たか子)と平吉のカルチャーギャップから来る笑いや、良家の子女のたしなみ(とは思えない)と証する葉子の行動から来る笑いがいい具合に効いていて暗さはあまり感じない。。
仲村トオルの明智小五郎は江戸川乱歩の小説とはちょっとイメージが違うがなかなか似合っていた。(本作の原作である北村想の「完全版/怪人二十面相・伝」は未読なのでその原作どおりなのかもしれない。)
全般的にはコメディタッチの明るい仕上がりになっているので、お正月映画としてはうってつけの作品である。
そうそう「ルパン三世/カリオストロの城」を彷彿させるような場面もあるが、それがどこかは観てのお楽しみである(笑)
2008/12/23 23:25