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スピード・レーサー

Speed Racer
2008/アメリカ/ワーナー・ブラザース/135分
出演:エミール・ハーシュ クリスティーナ・リッチ マシュー・フォックス スーザン・サランドン ジョン・グッドマン カーク・ガリー ポーリー・リット ロジャー・アラム Rain 真田広之 
監督:アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー

偏差値:49.8 レビューを書く 読者レビュー(4)

この夏、映像に対するすべての価値観は吹っ飛ばされる。

「“マトリックス”を超える衝撃!」「“マトリックス”よりスゴい映像!!」「“マトリックス”を凌ぐ革命!!!」……。その誕生以来、映画の凄さを語る際に欠かせない不動のメルクマールとして、いくつもの作品に冠せられてきた『マトリックス』という革新の代名詞。しかし、本当の意味でその凄さに匹敵する作品は、やはりこの二人の登場を待たずしてはあり得なかった──ラリー&アンディ・ウォシャウスキー。『マトリックス』をこの世に送り出し、映画の歴史を塗り替えたウォシャウスキー兄弟が、『マトリックス』3部作以来、初めてメガホンを取ったこの『スピード・レーサー』で、本物の“次”を見せつける!
そこに描かれるのは、驚愕のスピード世界。
超高速で展開するエキサイティングなアクションシーン。度肝を抜くループや、曲がりくねったスパイラル、息を呑むジャンプなど、ありとあらゆる興奮が詰め込まれたサーキットコースで繰り広げられるマッハスピードのカーレース。そして、灼熱の砂漠から氷河に覆われた崖までを猛スピードで走破する壮大過酷なロードラリー。その背景に仕掛けられているのは、息をもつかせぬイリュージョン。
『マトリックス』で確立した《バレット・タイム》のコンセプトをさらに拡大させた《レーサー・タイム》と呼ばれる驚異のビジュアル・エフェクトを用い、時間だけでなく、空間さえも操って、考えられる限りもっともリッチでスリリングな光景を360度のパノラマ映像で創りだし、その真っ只中にダイブするかのようなリアルな疾走感を実現。それはまさに、時速650キロを体感する究極のハイテンションライド……マトリックス級の衝撃が、今また、映画の見方そのものを変えようとしている!

主人公は、スピード・レーサーという名の天才ドライバー。その才能ゆえに巨大な国際組織に目をつけられ、さまざまな誘惑と陰謀に巻き込まれていくスピード。トップレーサーだった兄の不運な死、レース界の裏側に隠された悪辣な企み、スピードの前に立ちふさがる妨害工作と、刺客として送り込まれてくる冷酷無比なドライバーたち。そこに一丸となって立ち向かっていくのが、スピードの家族、レーサー一家だ。巨大組織VS一家族。その戦いの行方は、スピードの握るハンドルにかかっている……!
ひと時も目が離せない怒涛のレース展開に、気がつけば、歓声に沸くスタジアムの一員となって、ゴールへとひた走るスピードに熱い声援を送っている。そんな巻き込まれ型の快感を創出するストーリーが、スクリーンとの一体感をさらに盛り上げていく。
原作は、アニメ界のパイオニア・吉田竜夫が手がけた日本のTVシリーズ「マッハGoGoGo」。アメリカでは「SpeedRacer」のタイトルで放映されて人気を博し、ウォシャウスキー兄弟はこの作品で初めて日本のアニメを知ったという。独自の映像世界を構築する元になった原点とも言うべき作品であり、日本のアニメが『マトリックス』を生んだと言われるゆえんでもある。その作品が、ウォシャウスキー兄弟の手によって最先端映像の中に生まれ変わり、今また、新たな歴史を作る。

キャストは、主人公のスピードに、数百人に及ぶ候補者の中から選ばれた『イントゥ・ザ・ワイルド』のエミール・ハーシュ。スピードを支え、家族一丸となって戦うレーサー家の父親に『バートン・フィンク』『ビヨンド the シー 〜夢見るように歌えば〜』のジョン・グッドマン、一家をまとめる母親役に『デッドマン・ウォーキング』のオスカー女優スーザン・サランドン、スピードの幼馴染みで恋人のトリクシーに『モンスター』『ペネロピ』のクリスティーナ・リッチ、スピードとチームを組むことになる謎のドライバー、レーサーXにTVシリーズ「LOST」の主演をつとめるマシュー・フォックス。
さらに、『ラスト サムライ』の真田広之が国際的な陰謀に加担するミスター武者なる曲者を演じ、韓国ポップス界のトップスターRainが、組織に翻弄される若きドライバー役でハリウッド・デビューを果たす。
この豪華にして多彩な、国際色豊かな面々が立ち会ったのは、まさに歴史が作られるその瞬間。撮影を前に、これから足を踏み込むことになる作品の映像世界を初めて目にした時、「その場にいた12人の俳優全員が、衝撃で言葉を失った」という。それほどの驚愕、それほどの興奮。そして、それだけの覚悟がこの作品をさらなる高みへと押し上げた。

この夏、人類が初めて目撃する可視速度の限界──劇場を出た時、きっと世界は止まって見える。

信じたゴールへまっしぐら。彼の走りが、世界を変える──!

■STORY

彼の名前は、スピード・レーサー(エミール・ハーシュ)。
父のパパ・レーサー(ジョン・グッドマン)はレーシングカーの設計者、兄のレックスはカーレース界にその名を馳せるトップドライバーというレーシング一家に生まれたスピードは、幼いころから兄の背中を追いかけ、レースのことだけを考えて育ってきた。
しかし、兄レックスは、あるとき、悪質なレース妨害の疑いをかけられ、汚れたレーサーとして糾弾されたあげく、その後出場したロードラリーで命を落としてしまう。
スピードは、亡き兄の遺志を継ぎ、兄を超えることだけに突き動かされるように、レースの腕を磨き、地元のサーキットでぶっちぎりの優勝を果たした。
その才能に目をつけ、さっそくスカウトにやってきたのは、カーレース界きっての巨大企業ローヤルトン工業の総帥、アーノルド・ローヤルトン(ロジャー・アラム)だった。ローヤルトンは、最新の設備が整ったトレーニング施設や、破格の好待遇をちらつかせながら、スピードにスポンサー契約を申し出る。
カーレーサーとしての未来を約束されたも同然の申し出に、スピードの心は揺れたが、結局、今までと同様、家族とともにレースを続ける決心をして、ローヤルトンの申し出を断わった。しかし、そのとたんにローヤルトンの態度が豹変。彼のもくろみは、契約レーサーを金で縛り、自分の意のままに動かすことにあったのだ。ローヤルトンはスピードに、すべてのレースは仕組まれたものだと言い放ち、「今後のレースでは優勝どころか、完走さえできないだろう」と脅しをかける。
そして、その言葉を裏づけるかのような出来事が次々と起こる。出場したレースでのあからさまな妨害、そしてパパ・レーサーにかけられた不正装置にまつわる嫌疑。世間からのバッシングを浴び、窮地に追い込まれた家族を救うために、スピードにできることはただひとつ。来るべきロードラリー「カーサ・クリスト」に出場し、優勝すること。ローヤルトンの支配下から抜け出そうとするトップドライバーのテジョ・トゴカーン(Rain)、そして謎の覆面ドライバー、レーサーX(マシュー・フォックス)とチームを組み、兄の命を奪った過酷なレースに挑むスピード。しかし、そこにはさらに、ローヤルトンが送り込んだルール無用のドライバーたちが待ち受けていた……。


オリジナルサントラ盤:ジェネオン エンタテインメント/ランブリング・レコーズ/吉田竜夫「マッハGoGoGo」(竜の子プロダクション)の原案に基づく
ゲームも発売! 「スピード・レーサー」(Wii・ニンテンドーDS) 7月発売 価格:Wii 5,800円(税別) ニンテンドーDS 4,800円(税別)


7月5日(土)サロンパス ルーブル丸の内ほか全国ロードショー<日本語吹替版同時公開>
公式サイト:http://www.speed-racer.jp

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