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REC/レック

[●REC]
2007/スペイン/ブロードメディア
出演:マニュエラ・ヴェラスコ フェラン・テラッサ ホルヘ・ヤマン・セラーノ 

監督:ジャウマ・バラゲロ、パコ・プラサ

偏差値:51.3 レビューを書く 読者レビュー(1) 予告を見る

今、ここで起こっているのは悪夢か、現実か...
スペインで1,500,000人が絶叫した戦慄の恐怖...
P.O.V.リアルパニック・ムービーがついに日本へ"感染"─。

 本国スペインで公開されるやいなや、メジャー大作を抑えて150万人動員の大ヒットを記録したリアルパニック・ムービー『REC/レック』。スペインでは社会現象を巻き起こし、ハリウッドでのリメイクが決定した話題作がついに上陸する。
 バルセロナ郊外。ローカルTV局の女性レポーターが、働く人々に密着するドキュメンタリー番組「眠らぬ街」の取材のため、カメラマンと共に消防隊の同行取材を行っていた。何事もなく、静かに過ぎていく夜かと思われたが、突然、消防署に出動要請のベルが鳴り響く。「隣の部屋に住む老婆の叫び声を聞いた」という、アパートの住人からの通報だった。消防隊とTVレポーター・チームが現場に到着。怯える住人たちをエントランスに残し、数名の警官と共に老婆の部屋に向った。"通常の救助"そう思っていた彼らが目にしたのは、血まみれになり立ち尽くす老婆の姿だった...。
 突如、封鎖されてしまったアパート。その中で拡がり出した、"ある病原菌"。その閉ざされた世界で、究極の恐怖に直面することとなった人々は、隠れ、逃れ、必死に生き残ろうとする以外、術がなかった。「今、目の前で何が起こっているのか?」「なぜアパートは封鎖されてしまったのか?」−。次第に明らかになっていく謎、それに続く恐怖の出来事を、克明にカメラはとらえ続ける。女性レポーターとカメラマンが最後の一瞬まで記録しようとしたもの。それは、逃げ場のない戦慄の事実だった...。
 『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『クローバーフィールド/HAKAISHA』をも凌駕する圧倒的な緊張感を生み出したドキュメンタリー・タッチの映像は、手持ちカメラによるP.O.V.=ポイント・オブ・ビュー(主観撮影)。TV番組のクルーの視点で描かれる映像を、視聴者が目にする前に撮影された"生録画の映像"として観せることで、観客はその"感染"の惨劇を生々しい出来事として目撃することになる。
 共同監督のバラゲロとプラサがこだわったのは、これから起こる出来事を偽造させず、恐怖をあるがままに動かすこと。恐怖の要素をすべてセットの中に入れ、人工的に極端な恐怖の状況を作りだした。「一番重要なことは信憑性だ。そこで、無名のキャストを選んだ。オーディションのときに重視したのは、即興で演技ができるかということだった」と共同監督のひとりであるバラゲロが語るように、無名のキャストたちは、マスコミはおろか、スタッフにも公開されていなかった脚本を毎日、現場で手渡され、誰も物語の結末を知らぬまま、即興で怯え、怖がり、そして逃げた。その様子をカメラは追い続け、時にはノンストップで20分以上も撮影し続けることもあった。
 その結果、この取材レポートは、決して止めることもできず、ごまかすことができない事実なのだーそう思わずにはいられない、臨場感と緊迫感が続くシーンを生み出した。記録され続ける"生録画の映像"を見続けることで、少しずつ解き明かされていく"ある謎"が、観る者をさらなる不安の中に引きずり込み、身震いするほどの恐怖を体験させる。
 さらに、通常の映画で求められるサスペンス効果や機械的なナレーションを排除するアイデアが、まるで実際に起こっているようなリアルな恐怖を観客に与えることに成功した。
 「この映画の特異な語り口には音楽は意味がないってことを知っていた。それに、ホラー映画ではよくビックリさせたり、雰囲気を醸し出したりするために音楽を使うが、音楽を使わずに作るということにも、すごく挑戦してみたかったんだ」とバラゲロは語る。
 主演のリポーター・アンヘラ役には、リアルさを追及するため、実際にテレビのリポーターであったマニュエラ・ヴェラスコを大抜擢。監督の期待に応え、スペイン中を恐怖に落とし入れるばかりか、今作品で見事、スペインのアカデミー賞といわれる2008年のゴヤ賞新人女優賞を受賞した。
 監督は、『ダークネス』(02)、『機械じかけの小児病棟』(05)のジャウマ・バラゲロとパコ・プラサ。彼らは、ドキュメンタリー「OT:The Movie」で共同制作をしている。この作品は、スペイン版「アメリカン・アイドル」で、大ヒットしたスター・ツアー"Operacion Triunfo"の最初のシリーズの続編だった。共同製作の経験と個々のファンタスティックジャンルでの成功、成熟した知識と配慮が組み合わさり、本作で再度力を合わせることになった。
 スペインでの社会現象的大ヒットを受けて、アメリカでリメイクが製作中。「Quarantine」(原題)というタイトルで今年10月に全米公開が予定されており、監督の2人もクリエイターとして参加中。
 スペインでも、人気の高いバラゲロとプラサによって生まれた『REC/レック』。絶叫必至の77分。息つく暇もないノンストップ・リアルパニック・ムービーが、間もなく日本を恐怖に陥れる。

6月、池袋シネマサンシャイン、シネマGAGA、川崎チネチッタほか全国順次"絶叫"ロードショー!!