The Truman Show
1998/アメリカ/103分
出演:ジム・キャリー エド・ハリス ローラ・リニー ノア・エメリッヒ ナターシャ・マケルホーン
監督:ピーター・ウィアー
脚本:アンドリュー・ニコル
偏差値:64.5 レビューを書く
ジム・キャリーは実は名優だった [98点] [参考:1]
このレビューはネタバレを含みます
初めて見た日を昨日のように覚えてますけど、もうだいぶ前の映画なんですね。僕はこれを見るのは4度目ですが、こればかりは見るたびに面白くなってくるんですよね。映画は一回見たくらいじゃ評価できないと教えられました。
生まれてから大人になった現在まで、ずっとテレビでその生活を中継されてきた男の話。スタジオそのものが大きな町になっていて、主人公はそこに生まれ、そこでずっと生活しています。当人は自分がテレビに写っていることは知りません。しかしある日、自分の身の回りで起きていることの異変に気付き、その世界からの脱出を試みるという話。
ストーリーが面白いですよね。そういうアイデアがあったのかと感心しました。家具も会社も生活もすべて作られたもの。奥さんまで演出で結婚させられた人です。夫婦の会話の中で妻がスポンサーの宣伝をする様が笑えます。人生を演出され、ずっと見られてきた主人公。それでも主人公当人にとってはその世界は現実なのです。そこにこの映画の毒がありますね。もうこの面白さは実際に映画を見てもらうのが一番です。人生の皮肉、社会の皮肉も込められた実に奥深い映画だと思います。
クライマックスで作られた世界から脱出しようと奮闘する主人公を心から応援する視聴者たちの姿が泣かせます。見終わった後も、長らく頭の中から離れない寓話的人間喜劇ですな。
2010/02/09 02:38
シネマガ管理人
僕もこのエド・ハリスは大好きです。
寝顔をなでるところが良かったですね。
二人は一度も会ってませんけどね。
おっしゃりとおり、まさにラストのあの選択は父から自立することを意味していますね。
シネマガ管理人 (10/02/11 12:27)
およそありえない話なんですが、最後まで飽きさせずに観られるのは脚本の上手さですね。
コミカルな場面ももちろんいいのですが、眠っているトゥルー・マンをモニター越しに父親のような眼差しで見つめるエド・ハリスの姿が忘れられません。
テレビの世界から脱出して本当の自分を取り戻す話ですが、息子が父親から独立することを描いた作品でもあるんでしょうね。
kira (10/02/11 08:55)