すべて彼女のために
DVD発売時のタイトル『ラスト3デイズ〜すべて彼女のために〜』
Pour Elle
2008/フランス/ブロードメディア・スタジオ/96分
出演:ヴァンサン・ランドン ダイアン・クルーガー ランスロ・ロッシュ
監督:フレッド・カヴァイエ
愛する人のために、人は全てを失うことができるのだろうか?
■introduction
ポール・ハギスがリメイクすべき作品として認めた、極限状況での愛の本質を描いたヒューマン・サスペンス。
『クラッシュ』、『ミリオンダラー・ベイビー』などアカデミー賞の常連として名高いポール・ハギス。彼が初めてのリメイク作として選んだのが、フランスで誕生した本作『すべて彼女のために』である。監督は、これが長編デビュー作となるフレッド・カヴァイエ。本国フランスで、デビュー作としては異例の大ヒットを記録し、各メディアから賞賛を浴び、セザール賞にノミネートをされた。本作は、単なるサスペンスに終わらず、極限状況の下で、人は愛のためにどこまで突き進むことができるのか?という人間の根底心理を秀逸に描いた物語である。
主演は、最新作『イングロリアス・バスターズ』でドイツ人の人気女優を演じ、大作からアート系まで様々なジャンルの映画に出演、今や世界のトップ女優として活躍を続けるダイアン・クルーガー。無実の罪で投獄され、夫を信じる妻であり、息子をこよなく愛する母でもあるリザを熱演。また、妻を救うために全てを懸ける夫・ジュリアンを演じるのが、コメディからシリアスまで幅広い役を演じ、フランス映画界になくてはならない存在として活躍するヴァンサン・ランドン(『チャーリーとパパの飛行機』、『女はみんな生きている』)。今回この二人が、強い絆で結ばれた夫婦の役を完璧なまでに演じている。
■story
それはある朝突然の出来事だったー。妻が無実の罪で投獄され、幸せな夫婦に訪れた悲劇。妻は夫を信じ、夫は妻を救うために全てを懸けた。ふたりが選んだ究極の結末とは?
フランス、パリ。国語教師であるジュリアン(ヴァンサン・ランドン)と編集者であるリザ(ダイアン・クルーガー)は一人息子のオスカルともに平凡ながらも幸せな夫婦生活を送っていた。しかし、ある朝、彼らの人生が一変してしまう。警察が突如として家に押し入り、リザが上司を殺した容疑で逮捕され、投獄される。やがて三年の時が経ち、リザに二十年の禁固刑が宣告されてしまう。無実の罪を必死に主張するリザであったが、状況証拠などから、誰もが彼女の罪を確信していた。夫・ジュリアンを除いてはー。
彼女の人生に残されたのは絶望だけだった。次第に衰弱し、精神も不安定になっていくリザ。 一方で、ジュリアンはあきらめなかった。悩んだ末に、彼がとった行動とは?そして、リザはその時—。
2010年2月27日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー
2010年3月3日(水)の雛祭に、『すべて彼女のために』の上映前に、劇中の夫婦円満にちなんで、夫婦木神社の岩崎恒治神職によるヒット祈願イベントが行われた。