Dr.パルナサスの鏡
The Imaginarium of Doctor Parnassus
2009/イギリス・カナダ/ショウゲート/124分
出演:ヒース・レジャー ジョニー・デップ コリン・ファレル ジュード・ロウ クリストファー・プラマー リリー・コール トム・ウェイツ ヴァーン・トロイヤー アンドリュー・ガーフィールド
監督:テリー・ギリアム
http://www.parnassus.jp/
不思議な空間 [85点]
最後のヒースの姿が見たいだけで映画には
あまり期待していなかったのですが、
魅せてくれましたギリアム監督。
亡きヒースの後を他の俳優で見事につないで
いるので違和感がなくヒースの出番も
多いので充分楽しめました。
この時代に見世物小屋というあやしい一座
いかにもイギリスらしいシニカルな作品です。
エンドレスで仮面を手にしたヒースの1枚の写真
かっこよすぎて悲しかった。
2010/03/28 19:18
merrythought
Dr.パルナサスの鏡 [80点] [参考:1]
※ネタバレを含むレビューです。
おとぎの国のような異世界映像が楽しい映画。
ヒースレジャーの役トニーを違和感なく繋げられるかなと、心配だったけどそれは演者と設定にも助けられてて面白く仕上がってました。
特に、あの異世界と現実の入れ替わりとトニー役の交代が飽きさせず、人が変わるたびに一枚、二枚と化けの皮が剥がれるみたいにトニーの本質が現れていく部分では今度は何を見せてくれるんだろう?というワクワク感があってそれが、なんとも楽しい。
ジョニーデップ、ジュードロウ、コリンファレル、それぞれよかったが、ヒースの漂わす得体の知れなさ感が似てるのとファンタジーという点で結びつきの多いジョニーデップが一番違和感なくマッチしていたのではないのかなと思いました。
ただ、それらの印象が強すぎて、話としては最後盛り上がりに欠けた感じでちょっと物足りなさが残ったかな。
娘役のリリーコールはお人形さんのように若くてきれい。でも、16歳の悩める微妙な年頃の女の子のようには見えずそれが残念。父と娘の関係をもうちょっと丁寧に見せてもらえれば、お人形さん然とならなかったかも。
2010/03/08 00:23
peco
ヒース・レジャーが健在なら [75点] [参考:1]
意外と普通に思えた『ブラザーズ・グリム』とは違い、かつてのテリー・ギリアムくさい世界観が嬉しい作品である。
しかし手作りと合成感に溢れていた『バロン』と比べるとCGを多用した摩訶不思議な世界は見事過ぎて逆に違和感を持ってしまった。
ここはあえて手作り感のある合成にこだわった作品にして欲しかったとも思うのだが、これも時代の流れというものだろうか。
撮影途中で急逝したヒース・レジャーの穴を逆手に取り3人の人気男優を起用することでより不思議さを増したのは怪我の巧妙であるが、何でもありの異世界なら1人ぐらい女優を使う遊びがほしかったところである。
オープニングの見世物小屋の雰囲気にはグッと引き込まれたが、中世の話しだとばかり思っていたら舞台が現代だったのには少しガッカリした。
いやいや徐々に明らかになるストーリーとパルナサス博士の年齢を考えると中世から現代まで脈々と見世物小屋をやりながらある目的のために生き続けていたと考えるべきなのだろう。
本作のストーリーを難解と思うか面白いと思うかは人それぞれであるが、故ヒース・レジャーをはじめとした人気男優4名の豪華な共演(実際には顔を合わすことはないのだが。)を楽しみたい女性ファンも多いのではないだろうか。
実際、映画が終わった時に前の席に座っていた女性2人は「面白かったねー。」と話しながら劇場を出て行った。
ただ物語の起承転結がやたらと気になる者としては、何となく結の部分があっさりし過ぎているような気がして仕方がなかった。
もう少し凝った展開で劇的に終わるのかと思っていたが意外と普通の終わり方でちょっと拍子抜けがした。
これが最初から決められていた結末なのか、ヒース・レジャーが突然他界したためにこうなったのかは定かではないが、ヒース・レジャーが健在ならまた違った終わり方があったのだろうなと考えながら劇場を後にした。
それにしても主役が突然いなくなるアクシデントにもかかわらず上手くまとめあげて映画を完成させたテリー・ギリアム監督とそれに協力したヒース・レジャーの仲間たちには拍手を贈りたい。
2010/02/16 20:08
kira
どうしよっかな [70点]
私は実はテリー・ギリアム作品ってほとんど観ていないということに今回気づいた。
ので、まったく彼の作品のファンとかいうこともなく
ただヒース・レジャー観たさと
「彼の急逝で危うくなった作品をジョニー・デップ他、
人気俳優たちが復活させた」という紹介文に誘われて観に行っただけだった。
ので、
「なんじゃこのへんちくりんワールドは?」
というのが素直な感想。
ああ、コアなファンがいるわけがわかったぞと。
別におもしろくないわけじゃないんだけど
「なんだかよくわかんないわ、アタシ」
という、ちょっとした疎外感を感じてしまった…。
どーもイマイチ、のめりこむことのできぬまま…。
結構ハマってたのが意外にもジュード・ロウで
それだけでもいっかと思う。
しっかしリリー・コールはブライスに似てるなー。
2010/01/29 21:42
cathy
まさにファンタジー [90点] [参考:1]
テリー・ギリアム監督真骨頂のファンタスティックな
摩訶不思議ワールドが、制作途中での主演俳優の
急逝というアクシデントを呑み込んで、ヒース・
レジャーの遺して逝った映像を世に出さなければ
という友人達の熱意をエネルギーとして、見事に
結実したのがこの作品なのだと思います。
一時は完成が危ぶまれ、数奇な運命をたどって完成
した過程そのものが、まさにファンタジーと言える
のではないでしょうか。
ただ、余すところ無く使われたというヒースの出演
場面の中に、息が白くなるほどの寒さの中でのずぶ
濡れシーンを見た時、彼の死因が鎮痛剤や風邪薬
等の処方薬の飲み合わせ事故だった事を思い出して、
あるいはこんな撮影で風邪を・・・などと、どうしても
痛々しく感じられてなりませんでした。
2010/01/15 02:40 (2010/01/22 01:06修正)
キキョウ
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