おとうと

少々甘すぎる家族関係 [55点] [参考:1]

山田監督の作品は全てといっていいほど家族関係がテーマ、またはサブテーマになっており、名作「男はつらいよ」でも寅さんとさくらの兄弟愛が美しく描かれているが、「おとうと」では鉄郎が姉に甘えすぎていて現実離れしている。
「男はつらいよ」の第１作でも、寅次郎は妹さくらのお見合いや結婚披露宴でとんでもない失態をするけれど、コメディーとして描かれているし、その後周りの人間関係も違和感なく収束する。
「おとうと」の鉄郎も少々苦労した人生だとは思うが、姉・姪に負わせた傷をもう少し解って欲しかったし、姉吟子は優しさと強さを持っている女性だが弟鉄郎に対しては優しさばかりではなく愛するが上の強さが必要だったということを描いてほしかった。

2011/05/16 19:36

khue

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