アドレナリン:ハイ・ボルテージ
Crank: High Voltage
2009/アメリカ/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
出演:ジェイソン・ステイサム エイミー・スマート クリフトン・コリンズJr. エフレン・ラミレッツ バイ・リン デヴィッド・キャラダイン ドワイト・ヨーカム
監督・脚本:ネヴェルダイン、テイラー
撮影:ブランドン・トゥロスト
音楽:マイク・パットン
http://www.charge-me.jp
生きるためにアドレナリンを分泌し続けねばならなかった男、シェブ・チェリオスが三途の川の手前から帰って来た! シンプルだがナイス過ぎるアイデアと、圧倒的な映像のスピード感、過剰な描写が醸し出す爆発的ユーモアが一体となった奇跡の快作『アドレナリン』。その正真正銘の続編『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』の登場だ。
アドレナリンを出して、出して、出しまくったチェリオスは、その後どうなったのか? 前作のラストで、3000フィートの上空から落下し、アスファルトに叩きつけられた。にもかかわらず、生きているのが凄いところ。意識を取り戻した時、彼は性能が極めてよくない人工心臓を埋め込まれていることに気づく。誰が、何のためにこんなことを? そして俺の心臓は何処に行った!? シェブはその謎を追いかけるのだが、困ったことに人工心臓は充電の必要があり、バッテリー切れは死に直結する。こんにアホな死に方、してたまるか! メキシコ・マフィアもチャイニーズ・マフィアをも敵に回し、チェリオスは前作以上のエネルギーを費やしてLAを駆け回らねばならないのだ!!
高圧電流は大歓迎、警察のスタンガンもウェルカムで、ビリビリすればするほど生命力を回復するチェリオスの暴走は、もはや“やり過ぎ”という言葉では表現しきれない。無意味に雄たけびを上げ、炎に包まれ、あげくの果てに・・・!?
常識という言葉は通用しない、新たな次元の『アドレナリン』ワールド。予定調和のドラマがそこかしこにはびこる昨今、ここまで先の読めず、また驚きに満ちた物語も珍しい。
『ダイ・ハード』と『死霊のはらわた』の中間を全力疾走したかのような主人公チェリオスに扮するのは、今やブルース・ウィリス以上にスキンヘッドが似合うヤツ、ジェイソン・ステイサム。『トランスポーター』シリーズのクールなキャラに対して、本作は熱すぎるパワーを発し、彼の新たな代表作の誕生を高らかに宣言する。チェリオスのためなら公衆の面前でのファックもいとわない全男子のエンジェルというべきヒロイン、イヴに扮したエイミー・スマートも、前作以上に“女”を捨てた演技で奮闘してくれるのも嬉しい。そしてもちろん、前作で新世代ハリウッドの寵児となったマーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラーのコンビが脚本と監督を務め、ハイアーなテンションを徹底追及する。
経済不況に政治不信とドン詰まりを痛感しながらも、それでも生きていかねばならない現代にあって、シェブ・チェリオスの姿勢は極めて大きな意味を持つ(かもしれない)。時代に中指を突き立てながら走り続ける、21世紀型アンチヒーローの圧倒的なエネルギーを吸収せよ!
<STORY>
ヘリコプターから落下し、ロサンゼルス、ダウンタウンの路上に激しく叩きつけられた殺し屋シェブ・チェリオス(ジェイソン・ステイサム)。まだ息のある彼を、謎の中国系ギャングの一団が速やかに連れ去った……。
3か月後にシェブが目を覚ましたのは手術台の上。彼の心臓は取り出され、代わりに電池式の人工心臓が埋め込まれていた。これは100歳になるチャイニーズ・マフィアの大物プーン・ドン(デヴィッド・キャラダイン)の差し金。このヨボヨボの老人は、シェブの強靭過ぎる心臓を移植して若返りを図っていたのだ。他の臓器をも奪おうとしていた中国人の医師たちをぶっ飛ばし、シェブは心臓を取り戻すために外に飛び出していく。
しかし厄介なことにシェブの人工心臓は定期的な充電が必要で、それを怠ると死んでしまう。旧知のヤミ医者マイルズ(ドワイト・ヨーカム)に助言を求め、激しい胸の痛み乗り越えるシェブ。ストリッパーとなっていた最愛の恋人イヴ(エイミー・スマート)と再会を果たし、電気ショックと涙ぐましいまでの彼女の協力を得て、彼は心臓を持ち去ったチャイニーズ・マフィアを追う。
しかし敵は中国系マフィアだけではなかった。メキシカン・マフィアのボス、エル・ウロン(クリフトン・コリンズJr.)もシェブの行方を執拗に追っていた。いったい、なぜ? メキシカン・マフィアに殺された、シェブの友人ケイロの双子の弟ヴィーナス(エフレン・ラミレッツ)も復讐に燃えて乱入し、事態は混沌の色を深めてゆく。血で血を洗う壮絶な戦いの中で、シェブは心臓を取り戻すことができるのか!?
9月26日(土)より新宿バルト9他にて全国ロードショー!