ちょっと違う切り口の映画ニュースをお届けするウェブマガジン


A Streetcar Named Desire
1951/アメリカ/122分
出演:ヴィヴィアン・リー マーロン・ブランド キム・ハンター カール・マルデン 
監督:エリア・カザン

偏差値:65.0 レビューを書く

いまだかつて見たこともない迫真の演技 [99点]

17年ぶりに鑑賞しました。学生時代にこれを見た時、ただものじゃない迫力に圧倒されましたが、今見ても凄いですね。ほとんどひとつの部屋だけを舞台に、登場人物は主に4人だけですが、これほど重厚な性格ドラマができてしまうのかと驚きます。『風と共に去りぬ』のヴィヴィアン・リーの久しぶりの大役ですが、この危うさ、鬼気迫る様は『サンセット大通り』のグロリア・スワンソンに匹敵しますね。もう圧倒的な存在感。はっきりいって、いっちゃってます。

マーロン・ブランドも凄いです。マーロン・ブランドは喧嘩っ早い役で、ぶちきれたときの迫力ときたらもう凄いの一語に尽きます。これが彼の出世作になりましたが、いや、正直マーロン・ブランドのこれ以上の演技は他の作品では見られないと思ってます。キム・ハンターとカール・マルデンの演技は非常に普通に見えてしまうのですが、ヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドの演技は未だかつて見たこともなかった強烈な演技で、もうその演技だけでも圧倒されっぱなし。

映像がモノクロームというところもいいですね。黒と白だけで描かれた世界。性格の表と裏が光と影で表現されていて、実にスタイリッシュです。今これと同じ様な作品を作ろうと思っても、とてもじゃないけど敵いませんよ。

2010/02/09 02:00

シネマガ管理人

参考になりましたか?