群青 愛が沈んだ海の色
2009/日本/20世紀フォックス映画/119分
出演:長澤まさみ 福士誠治 良知真次 田中美里 佐々木蔵之介
監督:中川陽介
原作:宮木あや子
脚本:中川陽介、板倉真琴、渋谷悠
音楽:沢田穣治
主題歌:畠山美由紀
撮影:柳田裕男
照明:宮尾康史
録音:岡本立洋
美術:花谷秀文
編集:森下博昭
音響効果:勝俣まさとし
装飾:谷田祥紀
衣装:沢柳陽子
http://movies.foxjapan.com/gunjou/
偏差値:54.5 レビューを書く 読者レビュー(1) 予告を見る
「教えて、お父さん、なぜ、あなたは大切な人を失っても強く生きていけるの…?」
父とわかりあえた日、最愛の人を失ったー。
沖縄の離島にやってきた世界的に有名なピアニスト、由起子と島のウミンチュ(漁師)龍二は恋に落ち、娘・凉子を授かるが、病弱だった由起子は天国に旅立ってしまう。やがて、幼なじみの一也、大介と兄妹のように育った天真爛漫な少女・凉子は、ウミンチュの一也と結婚を約束する。しかし、一也は凉子の父を説得するために宝石サンゴを獲りに潜った海に深く潜り、帰らぬ人となってしまう…。あまりの悲しみに生きる意味を見い出せず、自分の世界に閉じこもってしまった凉子をそっと見守るしかない父と大介だった…。
美しくも残酷な沖縄の海を舞台に、最愛の人を亡くした、父と娘の二代にわたる、愛の痛みと再生の物語が誕生!
『涙そうそう』『タッチ』『世界の中心で愛をさけぶ』など、数々の大ヒット映画に主演し、日本を代表する映画女優となった長澤まさみ。爽やかな笑顔が印象的な彼女が、『群青 愛が沈んだ海の色』では、最愛の人を突然失い絶望に打ちひしがれるヒロインを演じ、新境地を開く。本作は、傷ついた涼子が周囲の人々の愛情に包まれ、海の底のような深い悲しみと痛みを乗り越えて、ひとすじの光を見出していくまでの姿を描きだしている。再生と希望を感じさせるラストシーンは涙を誘わずにはいられない。
包容力と優しさにあふれた島の男たちを演じる、
佐々木蔵之介はじめ実力派キャストから目が離せない!
島で一番のウミンチュ(漁師)であり、凉子を男手ひとつで育てる父親役を演じるのは、映画、テレビドラマ、舞台と幅広く活躍する演技派俳優・佐々木蔵之介。亡くなった妻への純愛と不器用な中にも娘への深い愛情を感じさせる繊細な演技が光る。また、凉子を優しく見守る幼なじみに、若手実力派・福士誠治。愛する女性が親友と恋に落ちてしまう複雑な心境をせつなく演じきる。そして、凉子と恋に落ちるも、海で命を落としてしまう一也役に、舞台を中心に活躍し今回が映画初出演となる良知真次。それぞれのやり方で凉子を愛し、見守る三人の男たちにも注目だ。
今まで描かれることがなかった、美しさと残酷さを持つ、もうひとつの沖縄の海。
豊かな自然があふれる魅力—。
デビュー作以来、一貫して沖縄を舞台に撮ってきた中川陽介監督が今回の撮影地として選んだのは、沖縄の渡名喜島。初めて映画の撮影隊が入る島で、深く澄んだ青い海、赤瓦の家並み、白砂の小道、緑深いフクギ並木が続く景観は、まるで風景画の中に足を踏み入れたように美しく、父と娘、それぞれの愛の物語に寄り添い、観る者の心に深く刻まれることだろう。
有楽町スバル座他全国ロードショー