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戦場のレクイエム

集結號
2007/中国/ブロードメディア・スタジオ/124分
出演:チャン・ハンユー ドン・チャオ ユエン・ウェンカン タン・ヤン リアオ・ファン ワン・バオチアン レン・チュアン フー・ジュン 
監督:フォン・シャオガン
脚本:リウ・ホン
撮影:リュー・ミャオミャオ
音楽:ワン・リグァン
http://www.requiem-movie.jp/

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『女帝[エンペラー]』のフォン・シャオガン監督が描く渾身の一作。
中国"国共内戦"によって引き起こされた真実に基づく感動の物語。

 1948年、新中国建設をめぐり、毛沢東率いる共産党の人民解放軍と蒋介石麾下の国民党軍が激しい戦闘を繰り広げていた。この国共内戦でもっとも熾烈とされたのが、淮海(わいかい)戦役だ。人民解放軍の第9連隊長グー・ズーティは、47人の部下とともに、淮海戦役の最前線に送られた。激戦の中でたった一人生き残ったグーは、仲間の死は自分が撤退命令(集合ラッパ)を聞き逃したためだったとの自責の念にとらわれる。混乱の中で47人の遺体は行方不明となり、第9連隊は忘れ去られるが、グーは仲間の名誉を取り戻そうと長く困難な闘いへと身を投じる──。

 中国戦争映画史上最高となる17億円の製作費を投じ、公開されるや記録的ロングランとなる。約400万人を動員し、興行収入は37億4,000万円を突破、中国歴代第2位の記録を打ち立てた。さらに中国のアカデミー賞「第17回金鶏百花映画祭」では、最優秀作品賞、最優秀監督賞など、主要4部門を独占。韓国でも第12回釜山映画祭オープニングを飾り、150館を超える劇場で大規模公開された。
 監督は中国映画界の巨匠、フォン・シャオガン。事実を基にした骨太の人間ドラマを、ハリウッド大作に勝るとも劣らぬ迫力のアクションの中に描ききり、中国映画の新時代到来を告げる戦争映画を作り出した。

 1949年の中華人民共和国建国まで、二次にわたり延べ14年に及んだ国共内戦は、同じ民族同士が血を流し合い、多くの悲劇を生み出した。これまであまり映画化されることのなかった内戦の実情を、『戦場のレクイエム』は正面から描く。戦争を美化することなく残酷さを活写し、その中で翻弄された一兵士を通して、戦争の非情さをあますところなく描き出すのだ。

 グー・ズーティは、辛抱の篤い指揮官だったが、自分の判断の誤りが仲間を死に追いやったのではないかと罪の意識にとらわれている。部隊の再編で第9連隊の全滅は記録から消し去られ、英雄として認められるはずの47人の部下の遺体は行方不明となり、全員が失踪者の扱いにされてしまっていた。グーは悔恨と怒りから、仲間の名誉を取り戻すために命を捧げようと決意する。視力を失い、周囲から白眼視されながら、10年の歳月を経てついに目的を果たすその姿は、感動を呼ばずにはおかないだろう。

 わずか3ページの、史実に基づいた短編小説が原作となっている本作。フォン監督は、戦死した仲間の遺体を必死で探す主人公の人間ドラマに打たれ、映画化を決意する。製作には巨額の製作費と高度な撮影技術を要するにもかかわらず、中国で戦争映画が商業映画の大作として作られることはなかった。世界的にヒットした韓国映画『ブラザーフッド』の成功を目にして可能性を探ったフォン監督は、『ブラザーフッド』を手がけたMKピクチャーズとの共同製作を実現する。
 フォン監督が目指した骨太の人間ドラマを真実のものとするのに、リアルな戦争描写は不可欠だった。撮影には『ブラザーフッド』を手がけた韓国人スタッフが多数参加してノウハウを伝授したほか、ハリウッドの撮影技術に独自の改良を加えて迫真の映像を作り出した。冒頭15分に及ぶ激しい戦闘シーンは、「プライベート・ライアン」をしのぐ迫力で、一気に作品の中に引き込んでいく。また旧炭鉱での死闘の中、第9連隊の兵士たちが一人一人命を落としていく壮絶な場面には凄味すら漂い、戦場のただならぬ恐怖と緊迫感をみなぎらせている。


 グー・ズーティを演じたチャン・ハンユーは、「イノセントワールドー天下無賊―」などに出演した、ファン監督作品の常連で、これが初めての主演作となる。「仲間の痛みを自分の痛みと感じ、人間愛であふれている」というグー・ズーティを熱演し、金鶏百花賞主演男優賞を受賞。この作品で一気にスターの座に躍り出た。グーの弟分となる人民軍少佐チャオ・アルドウに扮したのは、若手人気俳優のドン・チャオ。主演するテレビドラマが軒並み高視聴率を記録するアイドル的存在だが、『戦場のレクイエム』の厳しい撮影を通して演技に開眼。また、出演作『レッドクリフ』の公開が控え、演技派として知られるフー・ジュンも特別出演。紅一点の新人女優、タン・ヤンが可憐な演技で花を添えている。

1月17日(土)シャンテ シネ他にてロードショー

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【ブロードメディア】1月10日(土)、早稲田大学にて、中国人留学生を中心に、中国をテーマにディスカッションが開かれ、中国映画『戦場のレクイエム』が上映されました。 2009年は中...