
『遠くの空に消えた』DVD発売
行定勲監督、大後寿々花さんトークイベント(2/2)
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---女優の仕事について
【大後】女優をしていると、現場で色々な人達と仲良くなれたり、普段の自分と違う自分を見れるような気がして、気持ちがいいです。これからもずっと女優さんでいたいです。次にやってみたいのは踊りのある映画と看護士の役。監督が出してくれるなら踊りの練習をします。
【大後】憧れの女優はコン・リーさん。コン・リーさんみたいな素敵な女優さんになれるといいですけど、でも監督は私のことを「渋い」って言ってますね・・・。
---DVDのコメンタリーについて
【行定】今回コメンタリーを初めてやったんですが、すごく台本を準備して行ったのに、その通りにならなかった。ここで言わなきゃと色々思っても、噛みまくってるし、それもいいかなと思いながら収録しました。これを聞いている人がいると思って喋るのは難しかった。日本語の場合、やっぱり今度は対話する相手がいた方がいいですね。英語みたいに早く喋れないから言いたいことが全部言えない。このすぐ後に『クローズド・ノート』のコメンタリーも収録したけど、そっちの方がうまくいったと思う。
【行定】僕はオーディオコメンタリーマニアなんですよ。洋画ですけど、たいがい僕はDVDの本編よりはコメンタリー目当てで買うから、コメンタリーがついてないものは買いません。つまらないと思った映画のコメンタリーを聞いて下さい。すごく監督が物事を考えて作ってることがわかります。
【行定】僕のコメンタリーのベスト1は『アメリカン・ビューティー』です。サム・メンデス監督がどこからこの映像をパクったか、克明に全部言ってるんですよ。他の映画で自分の映画でもこれをやりたいなと思うものをスタッフと考えて撮っている。サム・メンデスは本当に正直で、これは本当に面白かった。
【行定】営業してるみたいですけど、コッポラの『ゴッドファーザー』も良かった。名シーンだと思っていたものが、意外と駄目と言っていて、コッポラは怒ってたりする。コメンタリーというのは自由で面白いよな。DVDがなければこういうことはなかったろうね。僕は「クソ映画だ!」と思った映画にコメンタリーがついてると、つい買ってしまう。そうすると本当に見方が変わる。監督がすごく切実に語ってるんだよね。努力して作っているのが伝わって来て、嫌いな映画だったのに、だんだん好きになっちゃうんだよね。
---映画の反省点について
【行定】映画の尺として長すぎた。良い意味での反省が多くて、結構シビアに映画作りというものを受け止めるきっかけになったかな。この映画は「オリジナル」というのが売り文句ですが、オリジナルも原作ものもあまり変わらなかったです。僕等の世界には「オッケー」という言葉があるんですけど、たぶんそこに充実感がちゃんと結実してるから、それがオッケーの塊なわけですから。
【行定】僕がこれで覚えたのは、自分が映画を作るときには「きっと誰かこういうのも面白いという人がいる」ということを思いながら作らなくてはいけないということ。テレビドラマみたいにみんながわかる映画じゃなくてもいいと思うんですよ。その方が映画としては愛着が生まれるかもしれない。
【行定】この映画は7年かけたけど、もう長く練らないことにする。どんな形でもいいから、考えたらもう撮っちゃう方が良いと思った。後悔していたら、市川崑さんじゃないけど、またセルフリメイクすればいい。「あの時は誰も観てくれなかったんだよなあ」と言いながら、ジジイになったときに、もう一回同じ題材で『遠くの空に消えた』というタイトルで撮ってみたいですね。台本も残しておいて。ボケ老人が子供の頃を思いだすように。寿々には大竹しのぶさんの役で出てもらおうか。「昔出てたんだよ」って韻を踏みながら出ると面白い。そうすると結構来るかもしれない。やばい映画になるかもしれないけど。
編集・写真:澤田(2008/3/22)
『遠くの空に消えた』DVD発売中(株式会社ギャガ・コミュニケーションズ)
