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■■ 週刊シネマダイレクト
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2004/11/08 Vol.25
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こんにちは。澤田です。
会社の仲間たちと大勢で飲みに行ったのですが、つくづく自分はこういう席が
似合わない男だと実感しました。飲む前は僕が一番ハシャいでいたのですが、
最初の乾杯の後、ビール一杯でダウン。まわりは酒豪だらけで、じゃんじゃん
飲むし、これで割り勘はちょっと損した気分ですね。僕は静かに酒を飲むのが
好きなので、どんちゃん騒ぎは苦手です。
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ショートコラム「パンフレットを買うワケ」
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映画のパンフレット(プログラム)が定着している国は日本だけらしいです。
海外のある映画監督が日本にPRでやってきたとき、自分の映画のパンフレット
を見て感動で涙したという逸話もあります。日本はとにかくこういうところか
らマメで、商売がうまいのかヘタなのかよくわかりません。
僕は映画だけ見れば満足するので、パンフは滅多なことでは買いませんが、い
つも必ず買う人、たまに買う人は、いったいなぜパンフを買う気になるのでし
ょうか。僕は皆さんのその動機を研究中です。「ただ何となく買った」「せっ
かくだから記念に買った」という理由は除外して、もっともな理由を考えてみ
ると、次のようになりました。あなたはいくつが当てはまるでしょうか。
<1> 出演者・監督のプロフィールを知りたいから(データ目的)
<2> どうやって撮影したのか知りたいから(メイキング目的)
<3> わからないところ、気になったところがあるから(解説目的)
<4> 他人の感想を読んでみたいから(レビュー目的)
<5> 映画以外の情報目当て(特集目的)
いずれにせよ、もっと何かが知りたくて買うことには変わりないようです。ち
なみに僕が最近買ったのは「スクール・オブ・ロック」のパンフです。映画の
中でかかったロック音楽の曲名が知りたかったからです。
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ダイレクト・レビュー「2046」
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トニー・レオンと彼に関わった女たちを、トニー・レオンの視点から描いたス
タイリッシュな一人称映画。「愛」という言葉では言い表せないモヤモヤを、
映像に描き出そうとするカーウァイならではの野心作です。ストーリーはすべ
て主人公の記憶の断片の羅列なので、政治的なメッセージはまずは忘れて、音
楽を聴くように、流されるままに感覚だけで楽しんでもらいたいですね。
一番良かったのは役者たちの演技です。すごい役者たちが揃ってますが、皆さ
ん仕草が素晴らしい。久しぶりに役者の演技力で見せる映画を見た気分です。
男前トニー・レオンは服装から何まで申し分なく決まってますが、もっと良か
ったのは今売り出し中の女優チャン・ツィイーですね。キャッキャと嬉しそう
に愛嬌を振りまく表情がたまりません。愛と憎を演じ分け、本当にいい女優に
成長しました。
これをSFじゃないという人もいますが、僕にとっては全てのシーンがサイエン
ス・フィクションそのものでした。舞台となるホテルのセットなど、どこか不
思議な雰囲気が漂っていて、まるでパラレルワールドのよう。明らかに空想的
です。こういう世界観がほんわかと恍惚感を与えてくれます。(★★★★)
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